留学には、渡航費・授業料・滞在費・生活費など色々とお金がかかります。
留学費用の中でも一番多く占める費用は、授業料。その次に滞在費です。
授業料は、基本的に学期ごとの支払いになります。
滞在費はどの滞在スタイルかにもよりますが、学校のサービスを利用して寮やホームステイをする場合は、授業料と一緒に学期ごとに支払いが必要です。
つまり、学期ごとに学校へ大金を支払う必要があるんですね。
ここでは、留学の際にどうやって学校へ授業料を支払うのか、その方法について説明します。
1. 留学の授業料にはどんな支払い方法がある?
留学時の学校への授業料の支払い方法は、どんなものがあるのでしょうか。
おすすめの留学の授業料の支払い方法は、以下の通りです。
最初の学期の授業料の支払い方法 | 海外送金 クレジットカード |
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2回目以降の授業料の支払い方法 | 小切手(Check/eCheck) クレジットカード 海外送金 |
1. 最初の学期の授業料の支払いは、海外送金による振込とクレジットカード
留学先の学校への入学金や最初の学期の授業料の支払いは、渡航前に日本から支払う必要があります。
なので、支払い方法は、海外送金かクレジットカードになるでしょう。
海外送金は「ソニー銀行」「楽天銀行」「Transfer Wise」がおすすめ
クレジットカード払いができない学校もあるので、その場合は銀行か海外送金サービス会社を利用しての海外送金による振込になります。
一般的に、海外送金の手数料は高いです。
銀行からの海外送金にかかる手数料は、送金先によって変わりますが、2,000円から10,000円ほど。
なので、手数料がなるべく安い銀行や海外送金サービス会社を選びましょう。
銀行による海外送金の場合は、「ソニー銀行」「楽天銀行」が送金手数料や為替手数料が比較的安いのでおすすめ。
海外送金サービス会社の場合は、「Transfer Wise」という会社が為替手数料が原則かからないのでとてもお得です。
海外送金の手数料を徹底比較!手数料が安い銀行とおすすめの海外送金サービスを紹介
クレジットカード払いをする場合は海外事務手数料が安いカードで節約!
授業料の支払いをクレジットカード払いする場合は、国際ブランドである「VISA」または「MasterCard」がついているクレジットカード、または家族カードを利用して下さい。
そして、クレジットカード払いによる手数料を節約するには、海外事務手数料(%)が安いカードを選んで支払いをしましょう。
海外でクレジットカード払いをすると、以下のような仕組で手数料がかかります。
ちなみに、海外サービス手数料は、「海外サービス手数料」「海外事務処理費」「海外取引事務手数料」「決済為替手数料」とカード会社によって呼び方が違うこともあるので注意して下さい。
「VISA」か「MasterCard」か迷った場合は、「MasterCard」の決済為替レートの方が少し有利なので、「MasterCard」のクレジットカードを選ぶとよいでしょう。
また、留学先の学校によっては、クレジットカード払いの手数料を別途学校側に払わないといけないこともあるので、事前に確認しておくと良いかもしれません。
2. 2回目以降の授業料の支払い方法は、小切手・クレジットカード・海外送金による振込
渡航して2回目以降の授業料の支払いは、以下の支払い方法を利用すると良いでしょう。
- クレジットカードでの支払い
- 海外送金による日本から学校の口座への振込支払い
- 現地の銀行口座を開設し、小切手(チェック)での支払い
半年以上の留学の場合は、現地に銀行口座を開くことをおすすめします。
留学先で銀行口座を開くメリットと支払い手数料を節約する方法
なぜ、留学先で現地の銀行口座を開くことをおすすめするかというと、以下のようなメリットがあるからです。
- 開設した海外の銀行口座を利用した個人小切手(Personal Check)、電子小切手(e-Check)での支払いができる。
小切手での支払い手数料は無料。 - 口座を作った海外の銀行のATMでの現金の出し入れ手数料が無料。
- ワーキングホリデーなどでの長期滞在の場合は、アルバイト代の振込口座として使うことができる。
※口座開設する銀行によって手数料は異なる可能性があります。
ちなみに、海外の授業料は、基本的に学期ごとの支払いです。
海外の多くの学校は4学期制なので、授業料だけでも1年間の留学で3~4回の支払いになります。
その都度、クレジットカード払いや海外送金による振込支払いをしていると、手数料だけでも年間1万円、2万円以上かかることも。
支払いにかかる手数料をなるべく抑えるには、留学先で開く銀行口座を上手く利用しましょう。
↓
日本からまとまった金額を留学先の銀行口座に海外送金する。
↓
まとまった金額を送金することで、海外送金する回数を減らす。
(海外送金にかかる手数料を抑える)
↓
留学先の銀行口座の小切手(チェック)で授業料などを支払う。
↓
支払いにかかる手数料が抑えられる。
2. 留学先の授業料を小切手で支払う方法!海外と日本の銀行口座の違いは?
長期で留学するときは現地で銀行口座を作ると、手数料を節約できたり、生活面でも便利なことがわかったよ。
ところで、小切手(チェック)での支払いって、日本じゃあまり聞かないですよね…?
日本では企業や会社が、事業関係の支払いに小切手を利用することはよくあります。
でも、個人での支払いには基本的に利用できません。
それはなぜ?
日本の銀行口座と海外の銀行口座の仕組が少し違うからです。
今からそのことも含めて詳しく説明していきますね。
1. 日本の銀行口座の種類と特徴を知ろう!
まず、日本の銀行口座について見てみましょう。
日本で銀行の口座を開くとき、一般的には普通預金口座や貯蓄預金口座を作りますよね。
この他にも色々な種類の口座があり、その中の一つに当座預金口座というものがあります。
この当座預金口座を作ると、小切手(チェック)、手形、為替での決済が利用が可能です。
しかし、日本では、ある程度信用のある企業や事業主でないと当座預金口座を作ることができません。
つまり、一般個人が当座預金口座を開くことは基本的にできないので、小切手(チェック)での支払いもできない訳です。
日本の銀行口座の特徴
普通預金口座 | 自由に預けたり、払い戻しできる口座。 公共料金や家賃などの自動支払、給与や年金などの自動受取ができる。 |
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貯蓄預金口座 | 残高が決められたある一定金額以上あると、普通預金よりも金利が高くなることが多い。 お金の出し入れは自由だが、自動支払・受取はできない。 |
当座預金口座 | 手形や小切手での支払に使われる口座。 利息がつかず、利用には厳しい審査がある。 |
定期預金口座 | 1年、3年、5年など預ける期間が決められていて、満期まで原則引出しはできないが、金利が高い。 |
2. 海外の銀行口座はChequing AccountとSavings Accountの2種類
次に、海外の銀行口座について見てみましょう。
海外で銀行口座を開くと、まず「Chequing Account」と「Savings Account」を作ることになります。
銀行によっては、Chequing Accountのみの口座開設の選択も可能です。
Chequing Accountは、日本の普通預金口座と当座預金口座を合わせたような口座。
この口座を利用して、小切手(チェック)での支払いが出来ます。
「Savings Account」は、日本の貯蓄預金口座にあたるもの。
ちなみに、イギリスでは「Chequing Account」のことを「Current Account」と呼ぶこともあるので気を付けておきましょう。
海外の銀行口座の特徴
Chequing account (アメリカ) | 普通・当座預金口座 | 口座を持っている銀行のATMでの引出した無料になることが多い。 小切手帳(Check book)が発行される。 銀行のキャッシュカード・デビットカードを利用できる。 |
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Current account (イギリス) | ||
Savings account | 貯蓄預金口座 | ATMからの引出しもできるが、手数料がかかることが多い。 クレジットカードの決済口座として利用することもある。 |
海外の銀行では、月々の口座管理料を設定しているところも多いので確認しておいて下さい。
ただし、残高が一定以上あると、口座管理料がかからないことがほとんどです。
また、渡航先によりますが、国によっては学生向けの口座サービスを設けていて、様々な手数料が免除・割引されることもあります。
口座を開設する際には、チェックしておくと良いでしょう。
国によって、銀行口座の呼び方や使い方がちょっと違うんですね。
そうなんです。
だから、渡航先で海外の銀行口座を開設するときには、混乱しないように気を付けてね。
3. Personal Check(個人小切手)とeCheck(電子小切手)での授業料の支払い方法
では、具体的に小切手を利用して、どういう風に留学の授業料の支払いをするか見てみましょう。
まず、個人小切手「Personal Check」です。
Personal Checkでの支払いの場合、小切手を学校の支払い窓口に持って行きます。
1)自分の氏名 | 銀行から自分の小切手帳(Check book)をもらったら、印字された自分の名前が合っているか確認します。 |
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2)日付け | 支払うときに日付を記入します。 |
3)支払い先 | 支払先の会社、名前を記入します。 |
4)支払い額 | 支払額を数字ではなく英語で記入します。 211ドルなら、Two hundred and ElevenーDOLLARS DOLLARSの前に余白があれば、数字を付け足されないように横線「ー」を引いておきましょう。 |
5)支払い額 | 数字で記入します。 211ドルなら、211.00と書いて下さい。 |
6)自分のサイン | 自分のサインを記入します。 |
7)銀行の番号 | 左の「Routing Number」は銀行の支店番号。 右の「Account Number」は銀行の口座番号です。 この番号はオンラインや電話での支払いの際に必要になります。 |
電子小切手「eCheck」は、「Electronic Check」の略。
オンラインで海外の銀行口座の口座番号や名義を入力して、ネットでの支払いができる電子小切手のことを言います。
日本で言うと、インターネットバンキングによる振込での支払いと同等のものです。
銀行によっては、スマホで個人小切手(Personal Check)を撮影して、インターネットバンキングで支払う方法もあります。
小切手での支払いは、金額に関わらず少額から利用できるので、海外で長期滞在するときは様々な支払いに使えるでしょう。
3. デビットカードやPaypal、Money Orderで留学の授業料を支払う方法は?
留学先での授業料の支払い方法は、学校によって違いますが、以下の支払い方法などから選択できることが多いようです。
先ほど紹介したクレジットカードや海外送金、小切手に加えて「Paypal」や「Money Order」(為替証書による支払い)、「Wire Transfer」(銀行間の電信送金)の支払いができる学校もあります。
留学先での授業料の支払い方法を表にまとめたので、参考にして下さい。
- eCheck(電子小切手)
- 海外銀行の小切手を利用したオンラインでの支払い。
手数料は基本的に無料。 - Personal Check(個人小切手)
- 海外銀行の小切手による学校の窓口・郵送による支払い。
手数料は基本的に無料。
高額の支払いの場合、郵送による支払いは途中で紛失してしまう可能性があるので、やめた方が良い。 - Credit Card(クレジットカード)
- オンラインまたは学校の窓口での支払い。
カード会社に海外サービス手数料を払わなければいけない。
学校窓口によってはクレジットカード払いの手数料がかかることも。 - Cash(現金)
- 学校の支払窓口での支払い。
授業料などの大金での支払いの場合は、危険なのでやめた方が良い。 - Wire Transfer(銀行間の電信送金)
- 口座開設銀行の窓口からの支払い。
海外では国内送金の手数料が日本と比べて高いので注意。(U.S Bank domestic transfer 20$)
International Wire Transferだと銀行間を利用した海外送金の意味になる。
海外送金による振込の場合は、送金手数料、為替手数料だけでなく、中継銀行手数料や受取手数料などがかかってくる。 - Money Order(為替証書)
- 郵便局・銀行・お店などで為替証書を購入し、学校の窓口または郵送による支払い。
為替証書を購入する手間・手数料がかかる。
先払いになるので、Personal Checkに比べて信用度が高い。
高額の支払いの場合、郵送による支払いは途中で紛失してしまう可能性があるので、やめた方が良い。- 郵便為替(Postal Money Order)
手数料は、日本の郵便局の場合430~650円、アメリカの郵便局の場合1~2$ - 銀行為替(Cashier’s Check/Bank Check)
手数料は、U.S Bankの場合7~8$
- 郵便為替(Postal Money Order)
- デビットカードによるPaypalでの支払い
- 日本のデビットカードは、海外では利用できないことも多い。
どうしてもデビットカードで留学の授業料の支払いがしたいときは、Paypalによる支払いができないか学校に確認する。(支払い先もPaypalのアカウントがないと、利用不可)支払い先の学校がPaypal払いに対応していれば、自分のPaypalのアカウントを作りデビットカードを登録することで支払いが可能に。
ただし、Paypalの為替手数料は高いので決済の際には手数料に注意すること。
カード会社の海外サービス手数料を含んだ為替レートの方が安い場合は、そちらを支払う際に選択すると良いだろう。
Paypal
4. まとめ~授業料の支払い方法は複数考える!長期留学の場合は現地の銀行口座開設を~
留学の授業料の支払い方法について説明してきましたが、どうでしたか?
クレジットカード払いや海外送金の他にも、色々な方法があることが分かりました。
自分が考えていた支払い方法が使えない場合もあるので、できれば、いくつかの支払い方法を想定しておくと安心。
半年以上の長期留学の場合は、海外の銀行口座をひらいて上手く利用することをオススメします。