社会人になって「やっぱり海外へ留学したい」「海外の大学や大学院でもう一度勉強したい」と思っている人はいるのではないでしょうか?

海外留学の費用は、渡航先の国や留学期間によって異なりますが、1年間の場合でも授業料や滞在費を含め、300~500万円ほどかかるとも言われています。

海外でMBA(経営修士学)を取得するには、これ以上かかることも。

ここでは、海外の大学・大学院などへ留学したいと考えている社会人も申し込むことができる返済不要(給付型)の奨学金を紹介しています。

返済不要の給付型の奨学金制度は、国・地方自治体・民間団体などが行っているものがあり、奨学金の金額・給付期間・留学先なども様々です。

社会人で奨学金を検討する際には、まず、申込み条件の年齢制限は大丈夫か、最終学歴はどうかなどをチェックしましょう。

留学費用の負担をできるだけ減らすために、自分が申し込めそうな奨学金制度がないかどうか是非参考にしてみて下さい。

1. 海外の大学・大学院に留学したい社会人におすすめの返済不要(給付型)の留学奨学金

ここでは、海外の大学や大学院に留学したいと思っている社会人の方も応募できる返済不要の奨学金を紹介しています。

海外の大学へ留学したい、海外の大学院で修士号・博士号を取得したいと考えている社会人の方は、是非参考にしてみて下さい。

1. 日本学生支援機構奨学金 海外留学支援制度(大学院学位取得型)

独立行政法人 日本学生支援機構が行っている返済不要の留学奨学金制度です。

この奨学金制度は、海外の大学院に留学し、修士号・博士号を取りたいという人を対象としています。

社会人の方でも留学時に企業に在籍していなければ、申込みは可能です。

応募条件の年齢制限は、修士コースの場合は35歳未満、博士コースは40歳未満、最終学歴は大学の学士を取得していること、となっています。

語学研修の期間は、給付の対象外になるので注意しましょう。

申込みは、在籍していた大学で行って下さい。

募集人数未定(平成29年度採用人数100名)
年齢制限
  • 修士の学位取得目的は35歳未満
  • 博士の学位取得目的は40歳未満
最終学歴国内外の大学等の高等教育機関で「学士」の学位を取得している人
支給期間
  • 修士課程:2年間
  • 博士課程:3年間
支給額
  • 月額89,000~140,000円(留学先によって異なる)
  • 授業料:250万円が上限
必要言語能力海外の大学に受け入れられる語学力
英語の場合、最低TOEFLのPBT550点、iBT80点、IELTS 6.0以上
重複受給原則不可(条件有りで可)

2. イギリス チーヴニング奨学金

チーヴニング奨学金は、イギリス外務省と協力機関が行っている給付型の留学奨学金制度です。

イギリスの大学院で修士の学位を取得したい社会人の方は、検討してみて下さい。

奨学金対象の分野についての限定はありませんが、特に以下の分野での留学を奨励しているようです。

  • 公衆衛生
  • 気候変動
  • 環境問題
  • 防衛
  • サイバーを含む安全保障
  • エネルギー
  • 経済/商業
  • 金融政策
  • 科学技術
  • 高齢化社会

またイギリスの修士課程は1年間なので、支給期間も1年となっています。

応募条件の年齢制限や最終学歴は、留学先の学校によって異なるようですが、基本的に大学の学士を取得している人が対象になるでしょう。

募集人数未定(平成29年度実績100名)
年齢制限特に明記なし
最終学歴受入校によって異なる(学士を取得している人)
支給期間1年間
支給額
  • 授業料 ※MBAは上限18,000ポンド(約270万円)
  • 生活費・往復渡航費・到着帰国手当・ビザ申請費用も支給
必要言語能力留学先の大学に受け入れられる英語力
TOEFL(PBT600点/iBT72点/IELTS7.0)
重複受給要確認

チーヴニング奨学金公式サイト

3. 米国大学スカラーシップ協会 一般奨学金とスポーツ奨学金

米国スカラーシップ協会が企画している給付型のアメリカの大学留学の奨学金制度です。

アメリカの大学へ留学したいと考えている社会人の方は、検討してみて下さい。

留学するアメリカの大学から奨学金を受け取る制度で、一般奨学金枠とスポーツ奨学金枠があります。

この留学奨学金制度は、自分で留学先の大学を選んで、奨学金を申し込むものではありません。

まず、協会に奨学金のプログラムの申込みをします。

米国大学スカラーシップ協会によって奨学金受給の対象となると判断された場合に、アメリカの大学から奨学金のオファーがくるという仕組みです。

大学院への留学は対象外となっているので気を付けて下さい。

また、大学進学前に最大で1年間の語学学校(ESL)への通学も給付の対象となっています。

応募条件としての年齢制限は25歳以下、最終学歴は高校卒業以上です。

募集人数200名(内スポーツ奨学金枠50名)
年齢制限25歳以下
最終学歴高校卒業以上
支給期間
  • 最大で5年間
  • 英語学習の付属機関(ESL)は最長1年・学部課程は最長4年
支給額授業料・寮費・食費の総額50%以上にあたる年間12,000ド~25,000ドル(約130~280万円)を減額される
必要言語能力特になし
重複受給要確認

米国大学スカラーシップ協会公式サイト

4. アメリカ フルブライト奨学金

フルブライト交流事業が行っている返済不要のアメリカ留学に対する奨学金です。

社会人も申し込める奨学金プログラムは、以下の3つあります。

以下のプログラムについては、年齢制限の明記は特にありません。

大学院留学プログラム
  • アメリカで大学院の修士・博士課程で学位を取得したい人
  • 最終学歴は4年制大学卒業 学士号取得者
ジャーナリストプログラム
  • アメリカの高等教育機関などで学位取得を目的をしない研究を行いたい人
  • 日本の報道機関(新聞社・雑誌者・通信社・テレビ局・ラジオ局)に5年以上勤続している人
フルブライト語学アシスタント(FLTA)プログラム
  • アメリカの大学で日本語を教えながら、英語教授のスキルを伸ばしたい人または将来英語教育に携わりたい人
  • 最終学歴は4年生大学卒業 学士号取得者

大学院留学プログラム

ここでは、上記のプログラムの一つにある「大学院留学プログラム」について詳しく紹介します。

アメリカで大学院の修士・博士課程で学位を取得したい社会人の方は、このプログラムを検討してみましょう。

給付期間は基本的に1年間となっていますが、2年目に奨学金を受給できるかは、1年目の成績結果によって変わります。

また、留学2・3年目に、日米教育交流振興財団から、一部資金援助が受けられる場合もあるので、日米教育交流振興財団 募集要項で確認してみてください。

ちなみに、医学校・歯科学校でのインターン・研修・リサーチ目的は不可となっています。

募集人数20名
(大学院留学プログラム・博士論文研究プログラム合わせて)
年齢制限特に明記なし
最終学歴4年制大学卒業 学士号取得者
支給期間1~2年間
支給額
  • 1年目:12ヶ月
    授業料の上限は40,000米ドル(約430万円)
    生活費・家賃手当等
  • 2年目
    授業料・生活費等含め上限25,000米ドル(約270万円)
    更新の可能性有り
必要言語能力留学先の大学に受け入れられる英語力
TOEFL(iBT80点/IELTS6.0以上)
重複受給要確認

フルブライト奨学金公式サイト

4. オーストラリア エンデバー奨学金

オーストラリア政府が行っている給付型のオーストラリア留学への奨学金制度です。

エンデバー奨学金は、応募条件としての年齢制限は18歳以上となっているので、社会人も申込対象になります。

エンデバー奨学金のプログラムは、以下の4つです。

エンデバー大学院奨学金
  • オーストラリアで大学院(修士・博士課程)に進学したい人
  • 最終学歴は特に明記なし
エンデバー研究フェローシップ
  • 日本の大学院博士課程を修了して、オーストラリアの大学院で短期研究を行いたい人
  • 最終学歴は大学院卒業、博士号取得者
エンデバーエグゼクティブフェローシップ
  • オーストラリアの企業や団体で短期研修を受けたい人
  • 社会人経験が有り、企業・団体から推薦を受けれる者
エンデバー専門技術奨学金
  • オーストラリアの専門学校に進学したい人
  • 最終学歴は特に明記なし

エンデバー専門技術奨学金

ここでは、上記のプログラムの一つである「エンデバー専門技術奨学金」について詳しく紹介したいと思います。

オーストラリアの専門学校でディプロマコース・アドバンスディプロマコース・準学士コースに留学したい社会人の方は、この奨学金プログラムを検討してみましょう。

募集人数未定
年齢制限18歳以上
最終学歴高校卒業以上
支給期間1~2.5年間
支給額
  • 授業料:年間上限13,000豪ドル(約110万円)
  • 月生活費:3,000豪ドル(約25万円)渡航費・医療保険
必要言語能力留学先の大学に受け入れられる英語力
TOEFL(PBT580点/iBT79点/IELTS6.5以上)
重複受給要確認

エンデバー大学院奨学金公式サイト

6. その他、社会人も給付対象の海外の大学・大学院留学への奨学金制度

上記で紹介した留学奨学金制度の他にも、社会人も受けることができる返済が必要ない奨学金制度はあります。

以下はその一部です。

奨学金制度留学先・年齢制限・最終学歴など募集人数
カナダ パンティング博士研究員奨学金
  • 留学先:カナダの大学・付属の研究病院・研究所
  • 最終学歴:博士号取得者 
  • 年齢制限:なし
毎年70名
カナダ ヴァニエ・カナダ奨学金
  • 留学先:カナダの大学院
  • 年齢制限:特に明記なし
  • 最終学歴:大学の受入基準による
上限167名
シンガポール DR GOH KENG SWEET 奨学金
  • 留学先:シンガポール国立大学、ナンヤン工科大学・シンガポール工科デザイン大学
  • 最終学歴:大学の受入基準による
  • 年齢制限:特に明記なし
3~4名
韓国 政府奨学金(大学院)
  • 留学先:韓国の大学院
  • 最終学歴:大学卒業以上
  • 年齢制限:40歳未満
8名~
韓国 学士課程奨学金
  • 留学先:韓国の大学
  • 最終学歴:高校卒業以上
  • 年齢制限:25歳未満
1名
フランス 政府給費留学生
  • 留学先:フランスの大学・大学院・研究所等
  • 最終学歴:大学卒業
  • 年齢制限:30歳未満
未定
アジア次世代指導者奨学金プログラム
  • 留学先:アジアの大学
  • 最終学歴:高校卒業以上
  • 年齢制限:なし
毎年100名
ブリティッシュ・カウンシルIELTS賞
  • 留学先:イギリスの大学・大学院
  • 最終学歴:-
  • 年齢制限:なし
4名
(公財)伊藤国際教育交流財団 日本人奨学金
  • 留学先:海外の大学院
  • 最終学歴:4年制大学卒業
  • 年齢制限:29歳以下
13名程度
川口静記念奨学金
  • 留学先:アジアの大学院
  • 最終学歴:4年制大学卒業
  • 年齢制限:大学卒業後6年未満
若干名
CWAJ海外留学大学院女子奨学金
  • 留学先:海外の大学院・研究機関
  • 最終学歴:4年制大学卒業
  • 年齢制限:なし
非公開
高橋・ハワット記念奨学金
  • 留学先:イギリススコットランドの大学院
  • 最終学歴:4年制大学卒業
  • 年齢制限:なし
若干名
日本スコットランド交流会奨学金
  • 留学先:イギリススコットランド大学院(修士課程)
  • 最終学歴:大学学部卒業
  • 年齢制限:なし
若干名
BCJA 英国留学奨学金
  • 留学先:イギリスの教育・研究機関
  • 最終学歴:制限なし
  • 年齢制限:なし
8~12名
(公財)平和中島財団 日本人留学生奨学金
  • 留学先:海外の大学院
  • 最終学歴:-
  • 年齢制限:30歳以下
約10名
(公財)本庄国際奨学財団奨学金
  • 留学先:海外の大学院・研究機関
  • 最終学歴:4年制大学卒業
  • 年齢制限:修士課程30歳以下/博士課程35歳以下
5名
(公財)吉田育英会 派遣留学プログラム
  • 留学先:海外の大学院等
  • 最終学歴:大学卒業
  • 年齢制限:特に明記なし
5名程度

2. 社会人も対象の地方自治体が行っている給付型の留学奨学金

ここでは、各都道府県や地方自治体が行っている返済不要(給付型)の奨学金制度を紹介します。

都道府県や地方自治体などの奨学金の特徴として、応募者または応募者の親が企画している自治体に在住しているか、また在学していた大学などがその地域に該当しているかが給付条件の一つになっていることがほとんどです。

また、奨学金の種類や金額も自治体によって異なり、奨学金によっては語学研修目的の留学も給付の対象になるものもあります。

ここでは紹介していない自治体でも、留学向けの奨学金プログラムを行っているかもしれません。

是非自分や親が住んでいる地方自治体、または在籍していた大学がある市役所などにも確認してみて下さい。

1. 埼玉県「埼玉発世界行き」奨学金

埼玉県が企画している返済不要の留学奨学金制度です。

埼玉県に在住している、または親が埼玉県に在住している社会人の方は、受給対象になります。

社会人が受けることもできる奨学金制度は、以下の通りです。

埼玉発世界行き 学位取得コース
  • 海外の大学・大学院への学位取得を目的とした留学
  • 年齢制限:40歳未満
はばたけ!女性応援奨学金
  • 埼玉県に在住の女性で、海外の大学・大学院へ学位取得を目的とした留学
  • 年齢制限:40歳未満
法律経営学位奨学金
  • 法律・経営の分野で、海外の大学・大学院へ学位取得を目的とした留学
  • 年齢制限:40歳未満

最終学歴については、特に明記はありませんでした。

ここでは、上記のプログラムの一つにある「埼玉発世界行き 学位取得コース」について詳しく紹介したいと思います。

海外の大学・大学院へ学位取得のために留学したいと考えている埼玉県在住の方は、検討してみてください。

「埼玉発世界行き」奨学金 学位取得コース

募集人数10名(2017年度87名応募者有り)
年齢制限40歳未満
最終学歴特に明記なし
支給期間
支給額100万円
必要言語能力留学先の大学・大学院に受け入れられる語学力
重複受給要確認

グローバル人材育成センター埼玉 公式サイト

2. 三重県 私費海外留学生奨学金

公益財団 三重県国際交流財団が行っている給付型の留学奨学金制度。

海外の大学・大学院の正規課程に留学する目的で、本人または親が1年以上三重県に在住している40歳未満の社会人の方は申込みが可能です。

語学研修目的やコミュニティカレッジへの留学は、給付の対象外になります。

募集人数5名(2016年度応募者7名中3名合格)
年齢制限40歳未満
最終学歴特に明記なし
支給期間最長4年間
支給額年間上限120万円
必要言語能力留学先の大学・大学院に受け入れられる語学力
重複受給不可(条件有り)

公益財団法人 三重県国際交流財団 公式サイト

3. 兵庫県 宝塚市松本・土井アイリン海外留学助成金

兵庫県宝塚市の文化政策課が企画している返済不要の留学奨学金制度です。

海外の大学・大学院・短大などに2学年以上留学する目的で、宝塚市に3年以上住んでいる26歳未満の社会人の方は応募することが出来ます。

語学研修目的・専門学校への留学は、給付の対象外です。

募集人数制限なし
年齢制限26歳未満
最終学歴特に明記なし
支給期間
支給額60万円(2分割で給付)
必要言語能力留学先の大学等に受け入れられる英語力
重複受給

参照)松本市

松本・土井アイリン海外留学助成金交付申請書(募集要項)

4. 東京都 瑞穂町海外留学奨学金

東京都の瑞穂町の役場が企画している給付型の留学奨学金制度です。

海外の高校・大学等に1年以上留学する場合で、瑞穂町に2年以上住んでいる30歳未満の社会人の方は申込をすることが出来ます。

語学研修目的・専門学校への留学は、給付の対象外です。

募集人数若干名
年齢制限30歳未満
最終学歴中学・高校・大学のいずれかを卒業していること
支給期間1年
支給額授業料と渡航費用合わせて上限150万円
必要言語能力留学先の大学等に受け入れられる英語力
重複受給不可

瑞穂町海外留学奨学資金等支給制度

5. 山梨県 アイオワ州・韓国派遣留学生

山梨県の国際観光交流課が行っている返済が不要の留学奨学金です。

山梨県と姉妹州であるアメリカのアイオワ州への留学プログラムと、同じく姉妹地域である韓国の中清北道にある大学への留学プログラムがあります。

アイオワ州の留学先は、Des Moines Area Communitiy College の Urban Campus。

韓国の留学先は、韓国の中清北道内の大学です。

山梨県内の高校または大学を卒業した社会人の方は、申込みの対象になります。

山梨県 アメリカアイオワ州 派遣留学生

募集人数1名
年齢制限40歳未満
最終学歴山梨県内の高校、または大学を卒業している人
支給期間1年
支給額12単位文の授業料とテキスト代
※渡航費・保険・住居費は自己負担
必要言語能力留学先の大学等に受け入れられる英語力
重複受給不可

山梨県 韓国中清北道 派遣留学生

募集人数1名
年齢制限30歳未満
最終学歴山梨県内の高校、または大学を卒業している人
支給期間1年
支給額準備金・住居滞在費・渡航費・研修費等
※金額は受入校によって異なる
必要言語能力留学先の大学等に受け入れられる語学力
重複受給不可

6. その他、社会人も給付対象の地方自治体の給付型の留学奨学金制度

上記で紹介した留学奨学金制度の他にも、地方自治体が提供している返済不要の奨学金はあります。

以下は、社会人の方も給付対象になる奨学金の一部です。

本人、または親が住んでいる都道府県や地方自治体で留学奨学金のプログラムを行っていないかチェックしてみましょう。

以下のリストに載っていない場合は、一度住んでいる市役所などに確認してみて下さい。

奨学金制度留学先・年齢制限・最終学歴など募集人数
愛知県 豊田市ヴィエリアン基金奨学生
  • 留学先:イギリスの大学
  • 最終学歴:不問
  • 年齢制限:30歳未満
3名以内
滋賀県 東近江市 姉妹都市奨学生
  • 留学先:ミシガン州立北ミシガン大学
  • 最終学歴:高校卒業
  • 年齢制限:なし
1名
鳥取県 淀江町青少年ゆめ基金
  • 留学先:技術・文化芸術部門での留学海外の大学・大学院への留学
  • 最終学歴:中学卒業
  • 年齢制限:30歳未満
制限なし
大分県 別府市民の海外留学奨励金
  • 留学先:海外の語学学校・短大・大学等
  • 最終学歴:中学卒業
  • 年齢制限:特に明記なし
制限なし
くまもと若手芸術家海外チャレンジ事業
  • 留学先:海外の芸術団体や学校・コンクール等
  • 最終学歴:特に明記なし
  • 年齢制限:30歳未満
9名程度

3. 音楽、経済、医学・芸術・情報・理工系など専門分野での返済不要の留学奨学金

ここでは、社会人も応募対象で、ある特定の専門分野においての留学奨学金制度を紹介しています。

自分が留学したい分野がないかどうか、チェックしてみて下さい。

1.(公財)ロームミュージックファンデーション

京都の公益財団 ロームミュージックファンデーションが行っている返済不要の留学奨学金制度です。

音楽の分野で国内外で留学をしたいと思っている社会人の方は、検討してみましょう。

募集人数2017年度応募者175名中29名採用
年齢制限不問
最終学歴特に明記なし
支給期間原則12ヶ月(更新可)
支給額月額30万円
必要言語能力国内外の留学先の教育機関に受け入れられる語学力
重複受給
分野音楽

ロームミュージックファンデーション公式サイト

2.(公財)明治安田クオリティオブライフ文化財団

公益財団 明治安田クオリティオブライフ文化財団が行っている留学奨学金制度です。

クラシック音楽(声楽と器楽)の分野で海外へ留学をしたいと思っている社会人の方は、検討してみて下さい。

募集人数2017年度応募者56名中4名採用
年齢制限声楽:33歳未満 器楽:28歳未満
最終学歴音楽大学・音楽大学院卒業
支給期間原則2年
支給額年額200万円(半年ごとに受給)
必要言語能力国内外の留学先の教育機関に受け入れられる語学力
重複受給要確認
分野クラシック音楽(声楽・器楽)

公益財団 明治安田クオリティオブライフ文化財団の公式サイト

3.(公財)中島記念国際交流財団海外奨学生

公益財団 中島記念国際交流財団が企画している返済不要の留学奨学金制度です。

情報科学・生命科学・経営科学の分野において、海外の大学院(修士・博士課程)などの機関に留学したい社会人の方は申込みすることが出来ます。

語学研修目的の留学は、受給の対象外です。

募集人数2016年度応募者83名中約10名
年齢制限30歳以下
最終学歴大学卒業
支給期間
  • 修士課程:最長2年
  • 博士課程:最長5年(3年目以降は延長申請が必要)
支給額
  1. 月額20万円
  2. 授業料(初めの2年間のみ年間300万円以内を支給。博士課程の場合、3年目以降は延長申請が必要)
  3. 準備金50万円
必要言語能力留学先の大学院などの機関に受け入れられる語学力
重複受給不可
分野情報科学・生命科学・経営科学

公益財団 中島記念国際交流財団公式サイト

4. 国際ロータリー補助金

国際ロータリー財団が行っている給付型の奨学金制度です。

平和と紛争予防、紛争解決、母子の健康、教育、経済、地域開発などの分野で留学したい社会人の方は検討してみて下さい。

国際ロータリーが行っている奨学金プログラムは、日本の地区毎に行っている「地区補助金」「グローバル補助金」、各センター毎に行っている「ロータリー平和フェローシップ」の3つです。

ここでは、「グローバル補助金」と「ロータリー平和フェローシップ」のプログラムについて詳しく紹介しておきます。

国際ロータリー グローバル補助金

募集人数各地区により異なる
年齢制限なし
最終学歴大学卒業以上
支給期間1~4年(各地区により異なる)
支給額3万ドル以上(約320万円以上)
必要言語能力留学先の大学院、研究機関に受け入れられる語学力
重複受給
分野平和と紛争予防、紛争解決、母子の健康、教育、経済、地域開発等

国際ロータリー 平和フェローシップ

募集人数各センターで約10名(最高50名)
年齢制限なし
(該当する分野で3年以上の職業経験があること。修了プログラムは5年以上)
最終学歴大学卒業以上
支給期間
  • 修士号プログラム:15~24ヶ月+2~3ヶ月インターンシップ
  • 修了プログラム:3ヶ月
支給額授業料・滞在費・往復渡航費・インターンシップなどの費用
必要言語能力留学先の大学に受け入れられる語学力
(アメリカのデューク大学・ノースカロライナ大学/イギリスのブラッドフォード大学/オーストラリアのクィーンズランド大学など)
重複受給
分野平和と紛争予防・紛争解決

国際ロータリー 公式サイト

5.(公財)江副記念財団奨学金給付奨学制度

公益財団 江副記念財団が行っている給付型の留学奨学金制度です。

音楽(ピアノ、チェロ、ヴァイオリン)・現代アート・学術(理系)の分野を中心とした国内外の留学を対象としています。

25歳未満の社会人の方は、検討してみると良いでしょう。

募集人数
  • 器楽部門:12名程度
  • 現代アート部門:2名程度
  • 学術部門:6名以内(語学研修は不可)
年齢制限25歳未満
最終学歴
  • 器楽部門:音楽大学等卒業
  • 現代アート部門:高校・大学・大学院いづれか卒業
  • 学術部門:高校卒業
支給期間
  • 器楽部門:1年間
  • 現代アート:約2年間
  • 学術部門:約2年間

※延長申請が可

支給額月額25万円
必要言語能力留学先に受け入れられる語学力
重複受給要確認
分野音楽・美術・理系(生命科学・医学・物理・自然科学・エンジニアリングなど)

公益財団 江副記念財団公式サイト

6. その他、専門分野での返済不要の奨学金制度

上記で紹介した留学奨学金制度の他にも、専門分野での留学を対象とした返済不要の奨学金があります。

以下は、社会人も受給できる奨学金制度です。

奨学金制度分野募集人数
石橋財団奨学金美術史の大学院5名程度
JAPAN・IMFスカラシッププログラムマクロ経済 海外の大学院へ留学7名以内
内藤記念海外研究留学助成金自然科学(医学・薬学)10名
村田海外留学奨学金海外の大学・大学院・研究機関(法学・経済学・経営学・理学・工学)2~4名
(公財)中冨健康科学更新財団 留学助成金医学・薬学系8名
FASID奨学金プログラム国際研究分野3名程度
(公財)持田記念医学薬学振興財団医学・薬学20名
ヤマハ音楽支援制度音楽奨学支援音楽10名
Funai Overseas Scholarship理工系・生命科学・経営・経済10名~
日本/世界銀行協働大学院奨学金制度開発関連分野で海外の大学院へ留学15名程度

4. 留学先の大学の奨学金や大学で働くことも検討してみよう

条件に当てはまらなかったり、申し込んだけど落ちてしまったなどの理由から、これまで紹介してきた奨学金制度を受けることが出来ない人も多いでしょう。

その場合は、まず留学先の学校に自分が受けられる返済不要の奨学金(Grant)がないか問い合わせて下さい。

海外の大学などは、社会人でも通っている人が沢山いるので、基本的に奨学金にも年齢制限はないことがほとんどです。

それでも奨学金の給付が難しいときは、留学先の大学で働きお給料をもらいながら勉強できないかも検討してみましょう。

1. 海外の大学で働く方法

海外の大学院で勉強しながら、大学で働いてお給料をもらうには、ティーチング・アシスタント(Teaching Assistant)リサーチ・アシスタント(Research Assistant)という仕事があります。

ティーチング・アシスタントやリサーチ・アシスタントとして採用されるかの大きなポイントは、大学の学部4年間の成績です。

またアメリカへの留学の場合は、連邦政府が行っている制度で、ワーク・スタディ(Federarl Work Study)という制度もあります。

ワーク・スタディは、大学院留学だけでなく大学学部留学でも応募対象です。

この制度を利用すると、パートタイムで働いてお給料を貰いながら、大学・大学院で勉強することが出来ます。

この制度の他にも大学キャンパス内で求人を行っているので、留学先の学校に問い合わせてみて下さい。

2. 語学留学の場合は、留学エージェントや語学学校の割引制度を上手く利用しよう

語学留学を対象とした社会人向けの奨学金制度は、少ないのが現状です。

なので、留学エージェントや語学学校が行っている割引制度などを上手く利用して、留学費用を抑えるようにしましょう。(奨学金制度も一部、一定期間有り)

ここでは、「地球の歩き方 成功する留学」という留学エージェントが行っている割引制度の一部を紹介しておきます。

海外の語学学校へ短期・長期で留学を考えている社会人の方は、参考にしてみて下さい。

  • アメリカ Stafford House International
    授業料20%割引
  • カナダ Sportt Shaw Language College
    12週間以上の申込みの場合、4週間分の授業料が無料
  • オーストラリア OHC English
    授業料5~15%割引

この他にも、割引などを行っている留学エージェントや語学学校は沢山あるので調べてみましょう。

まとめ~自分の目的に合った社会人も対象の留学奨学金制度を利用しよう!~

久美子先生久美子先生

社会人も給付対象の返済が必要のない留学奨学金(給付型)を紹介してきましたが、どうでしたか?

りゅうが君りゅうが君

社会人は学生限定の奨学金は受けられないからもっと少ないと思ったけど、意外に沢山ありますね。

久美子先生久美子先生

返済不要の給付型の奨学金は、ローンになる貸与型の奨学金よりも受給のハードルが高くなりますが、是非検討してみてもらえたらと思います。