留学が就活に与える影響と就職に失敗しない留学のコツ

留学したいけど、就職活動と重なりそうだし…と留学を躊躇している学生さんや、最近は留学も珍しくないから、留学しても就職に有利にならないんじゃないか…と留学を迷っている人がいると思います。

留学する目的ははっきりしないけど、とりあえず留学して英語を勉強してから就職のことは考よう…などと、留学と就職について安易に考えている人は、失敗する留学をしてしまうかもしれません。

ここでは、様々なデータを元に、就職を有利にするための留学をするにはどうしたら良いか、就職活動にどう留学を活かしていけばいいかを紹介しています。

1. データから分かる留学と就職!留学を就職に活かすには英語力以外がポイントに!

留学はお金もかかります。時間もかかります。

なので、出来れば就職に有利になって欲しいですよね。

実際、最近の日本企業が留学経験のある学生に対して、採用の際にどのように考えて評価しているか見てみると…

実は、英語力だけでなく、その他の留学体験もポイントになっていることが分かります。

1. 短期・長期ともに日本人留学生は増えている

まず、最近どのくらいの日本人留学生がいるか見てみましょう。

日本学生支援機構の調査によると、2016年に大学などが把握している日本人留学生の数は96,641人で、前年度より12,185人増。

約10万人、留学していることが分かります。

2009年の36,302人と比べると2.5倍以上増えていて、大学などが把握していない留学も含めるともっと増えることになるでしょう。

短期留学や長期留学も含めて、留学する人がどんどん増えてるので、留学自体が珍しいことではなくなっているのが現状です。

日本人留学者数

参照)文部科学省「日本人の海外留学者数」日本人留学状況(最新版)

2. 企業は採用の際に留学経験を考慮する?留学=即採用ではない

りゅうが君りゅうが君

最近は日本の企業でもグローバル化が進んでいるから、留学経験者は積極的に採用されるんじゃないの?

久美子先生久美子先生

それはどうかな…?
日本企業が採用の時に、留学経験をどのように評価しているのか見てみましょう。

2016年度の文部科学省の就職・採用に関する調査によると、日本人の留学経験者の採用について、どう考えているか尋ねたところ、以下の様な結果になりました。

「採用に当たっては、留学経験の有無は考慮しない」と答えた企業は73.4%
「留学経験者を積極的に採用したい」と回答した企業は14.9% 
(全国の企業2500社中、1,144件回答)

留学経験者採用

このことから、「留学=即採用ではない」企業が多いということが分かると思います。

3. グローバル人材が欲しい企業は留学経験者を求める!英語力より海外への興味関心を重視

留学してもあまり就職には関係ないのかな…?と思った人もいるでしょう。

ここで、2015年度に社団法人日本経済団体連合会が、日本企業向けにとったアンケートを見てみます。

以下は、「グローバル社会で活躍するためにどんな人材が欲しいか」という項目の結果です。

1位 海外との社会・文化、価値観の差に興味・関心を持ち柔軟に対応する姿勢 284社
2位 既成概念にとらわれず、チャレンジ精神を持ち続ける 216社
3位 英語をはじめ外国語によるコミュニケーション能力を有する 177社
4位 グローバルな視点と国籍、文化、価値観、宗教等の差を踏まえたマネジメント能力 164社
5位 企業の発展のために、逆境に耐え、粘り強く取り組む 160社
6位 当該職種における専門知識 78社
7位 個別企業の利益を超えて、進出先地域や国の繁栄を考えられる高い公共心、倫理観を持つ 36社
8位 日本文化、日本史、世界史、哲学などに関する知識 9社

(463社回答 複数回答375社)

参照)グローバル人材の育成・活用に向けて求められる取り組みに関するアンケート 

英語力は3位。

1位は異文化に対する適応能力、2位は広い視野と忍耐力を求めています。

つまり、就職の選考の際にいかに1位と2位の部分がアピールできるかがポイントに。

英語力はもちろん、留学経験によって身につけた異文化適応力や広い視野、忍耐力を上手く面接でアピールできるかが、就職選考の鍵と言えます。

また、この日本経済団連合会の別のアンケート項目「グローバル人材育成に向けて大学に期待する取り組み」では、1位は「日本人学生の海外留学の奨励」でした。

実際、2015年10月に就職サイトの「マイナビ」が、新卒採用の実績のある企業(2716社)に対して行った新卒内定状況調査によると、留学経験者を採用した上場企業は全体の19.3%と、5社に1社は留学経験者を採用していたそうです。

このことから、グローバル展開をしている、海外進出を予定している企業は、欲しい人材として海外体験をある程度重視していることが分かるのではないでしょうか。

4. 留学経験を就活で活かすなら、英語力とその他の体験をアピールする

「採用に当たっては、留学経験の有無は考慮しない」と答えた企業は約7割強でした。

では、留学経験を採用選考でアピールするのは無駄なのでしょうか?

就職の選考課程では、ほとんどの企業に学校の成績も含めて、英語力を示すTOEICや英検の結果も提出しますよね。

2016年度の文部科学省の就職・採用に関する調査の「採用選考において、成績や履修履歴を重視している」という項目では…

「大いに重視している」  6.1%
「ある程度重視している」 47.8%
「あまり重視していない」 21.6%
「どちらとも言えない」  18.2%
(全国の企業2500社中、1,144件回答)

半分以上の企業で、学業による成績を重視していることが分かりますね。

つまり、留学によってアップした英語力をアピールすることは、選考課程においてプラスになると考えられます。

また、この成績を採用の際に重視している半分の企業の約6割は、成績に関する何らかの質問を面接でしているのです。

成績について質問することで、その結果を得るまでにどんな努力をしたか、どんな経験をしたかを知り、企業側は成績以外のことと合わせて採用の評価をしています。

質問してよかったと思うこと

参照)平成28年度 就職・採用活動に関する調査(企業)

つまり、留学による英語力アップをアピールするだけでなく、英語力を上げるためにどんな努力をしたか、また色々な留学体験を通して、自分が何を感じてどう行動したかをアピールできるかもポイントになることが分かりますね。

5. 留学経験を重視している業界は?製造業、卸売業、教育関係など

りゅうが君りゅうが君

さっき留学経験者を積極的に採用している企業は、全体の約15%って言ってたけど、どんな分野の会社が留学経験を重視してるんだろう??

久美子先生久美子先生

じゃあ、どこの業界が留学経験者の採用を積極的に行なっているか見てみようか。

以下の業界で、「留学生を積極的に採用する」と答えた会社が比較的多かったようです。

製造業 79社/367社
卸売業・小売業 22社/192社
情報通信業 11社/85社
教育・学習支援業 9社/18社
学術研究、専門・技術サービス業 5社/11社

参照)平成28年度 就職・採用活動に関する調査(企業)

イメージがしやすいように、各業界にどんな会社があるかを挙げてみます。

製造業 ホンダ技研、日立、パナソニックなど
卸売業・小売業 丸紅、伊藤忠、三菱商事、ファーストリテーリングなど
情報通信業 ソフトバンクグループ、ヤフーなど
教育・学習支援業 学研グループ、ヒューマンホールディングスなど
学術研究、専門・技術サービス業 工学、理学、薬学などの研究所 法律事務所
広告、デザイン関係などの事務所 コンサルト業など

留学後にどんな業界で就職したいか、その業界にはどんな会社があるかなど、事前に調べておくと良いかもしれませんね。

6. 海外での就職は難しい!海外で就職するには現地の大学を卒業するのが近道

海外でののびのびと充実した留学生活が終わりにかかると、数ヶ月、1年の留学でなくて、もっと勉強したい、こちらの大学を卒業したい、できたら海外で就職したい、と思う人もでてくるでしょう。

就職に関していうと、1年間の留学だけでは、海外で就職するとはとても難しいです。

まず、ビザの関係で学生ビザのままでは就職活動はできません。

学士などの学位が日本で取れていても海外で取れていないとなかなか評価されず、厳しいのが現状。

もし、どうしても海外で就職をしたいと考えるなら、海外の大学へ転籍し卒業することをおすすめします。

卒業して学位コースを修了して現地で就職活動をする際には、インターンシップ制度と大学の就職カウンセリングをフルに活用して下さい。

これはどの国にでも言えることですが、やはりコンピューター関係や理工系、ビジネス、会計などの専門分野は、比較的就職しやすいでしょう。

就職活動の際は、現地の日本企業、日本の外資系企業も選択肢の一つとして考えてみてもよいかもしれません。

※参考図書)大学生のための1年間留学 三修社

7. 留学を就職でアピールするにはTOEICは何点以上あると良い?

留学するなら、留学経験や英語力を就職活動で活かしたいですよね。

では、留学をしてどのくらいのTOEICのスコアなら、就職でもアピールできるかというと・・・

最低700点以上は目標にして下さい。

以下は、留学後にTOEICを受けた人がどのくらいのスコアを獲得できたかを表しています。

留学後のTOEICのスコア
1位 745~794 14%
2位 645~694 13%
3位 795~844
695~744
12%
4位 845~894 10%
5位 895~ 8%

※参考図書)留学ジャーナル 2016年8月号

留学後のTOEICのスコアで700点以上をとった人が、全体の約半分ほどです。

700点以下のスコアだと、選考する企業に「留学=遊学」と思われてしまう可能性があるので、英語の勉強はしっかりしておく必要があります。

留学前に自分が掲げていたTOEICの目標のスコアを達成できなかったら、その原因や理由を考えてみましょう。

そして、帰国してからも苦手な部分を勉強しなおして、再チャレンジしてみて下さい。

りゅうが君りゅうが君

もし目標に達成できなかった場合、就職活動中に尋ねられた時はどうしたらいいんだろう?

久美子先生久美子先生

その場合は、いつまでに何点目指している明確に答えると良いかもしれませんね。

2. 留学経験者が語る留学と就活

留学をしたのだから、するのだから、出来れば英語を使える仕事や留学での経験を活かした仕事をしたい…けど、実際に留学経験は仕事に活かせるのかな?と気になっている人も多いと思います。

そこで、実際に留学に行った人は留学を就職に活かせることができたのかどうかを見てみましょう。

就活において、面接で聞かれたことについての調査結果も参考にすると、就活に活かせるはずです。

1. 留学から得たものを仕事に活かせる?

日本学生支援機構の2011年度の海外留学経験者の追跡調査(約4000人対象)によると、留学が役に立ったという人が6割、語学力やコミュニケーション能力などが身についたと言う人が8割という結果になりました。

留学経験の有益性
役に立った:6割
どちらとも言えない:4割
留学で身につき役にたっているもの
語学力:5割弱
異文化理解・活用力:3割強
コミュニケーション能力:3割

また、留学ジャーナルの調査では、留学で身についたものは以下のような結果となりました。

語学力 70%
コミュニケーション力 49%
異文化適応力 48%
広い視野 29%
積極性 27%
忍耐力 20%
交渉力 18%
専門知識 12%

語学力だけでなく様々な面でプラスになる体験ができることは、間違いなさそうですね。

では、実際に留学が就職や仕事で活かされているのでしょうか?

日本学生支援機構による追跡調査の結果は以下の通りです。

就職活動の結果
内定をもらっている:7割強
内定をうけずに就職活動を継続:1割強
職業・進路の満足度
満足:5割強
どちらと言えない:3割
仕事への有益性
非常に役に立っている・役に立っている:5割強
どちらとも言えない:2割

5割以上の人が希望の職種、語学力を活かせる職種につけているようです。

これを低いとみるか高いとみるかは難しいところですが、留学自体については、人生において貴重な経験が沢山できるものだと言えるでしょう。

参照)日本学生支援機構H23 海外留学経験者の追跡調査

※参考図書)留学ジャーナル 2016年8月号

2. 就職の面接で聞かれた留学のこと

では、実際の就職の選考過程で、留学についてどんなことを質問されるかみてみましょう。

留学経験者が就職活動の面接で、以下のことがよく聞かれるようです。

  • なぜ留学しようと思ったのですか?
  • 留学の経験をどのように仕事に活かしたいと考えていますか?
  • 現地での生活(学校・インターンシップ)について
  • どのような活動に参加しましたか?
  • それは日本では達成できなかったことですか?
  • どうしたら英語を話せるようになりましたか?
  • 留学する前と後で何が変わりましたか?
  • 留学で自分が一番成長したと感じたことは何ですか?
  • 留学から何を得ましたか?それは我が社にどう役に立ちますか?
  • 日本の良いところは何ですか?

※参考図書)留学ジャーナル 2015年2月号

りゅうが君りゅうが君

なるほど・・・結構鋭い質問も聞かれるんだね。

久美子先生久美子先生

そうだね。
これらの質問に留学で培ったコミュニケーション力を活かして、堂々と答えられると良いと思います。

3. 就職活動に遅れない留学のタイミングとは?出発は夏・秋がおすすめ!

留学すると就職活動の時期に間に合わないとか、遅れてのスタートになると聞いたことがあるかもしれません。

実際は、渡航する国や学校によって変わってきます。

語学学校のみの留学場合は、自分のスケジュールに合わせて計画を立てることができるから、就職活動に遅れをとらずに留学することができるでしょう。

ですが大学、大学院に留学する場合は、その学校の学期に合わせて留学することになるので、事前に確認しておく必要があります。

1. 海外の大学(アメリカ・カナダ・オーストラリアなど)のスケジュールをチェック

以下は、日本の就職活動のスケジュールと、アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・イギリスの大学(学部)の学期スケジュールを照らし合わせたものです。

留学スケジュール

参照)リクナビ就職エージェント

渡航先の大学の学期に合わせて留学することになるので、学期の始まりと終わりを確認して留学を計画して下さい。

1年生もしくは2年生で留学するという方は、まだ時間に余裕がありますから、1年を超えるような長期留学でない限り帰国後も余裕を持って就活の準備ができるでしょう。

問題は、3年生になってから留学する場合です。

1年間大学を休学して留学する時は、アメリカ・カナダ・イギリスの場合、3年生の秋頃に出発してまたその時期に戻ってくると、合同説明会やイベンドにもちゃんと参加できて、余裕を持って就職活動を始めることができます。

オーストラリア・ニュージーランドの場合は、夏頃に始まる後期から留学をスタートさせると良いでしょう。

帰国後にTOEICを受けたりすることも考えると、スケジュールに余裕がある夏頃・秋頃に留学をスタートさせるのがベストです。

3年生の終わりにあたる冬頃に出発する場合は、帰国後すぐにエントリーを始めていく形になります。

なので、留学前に合同説明会やイベントに参加しておくと、帰国後の参考になるかもしれません。

TOEICなどの試験は、留学先で受けておくと良いでしょう。

休学しない大学の交換留学制度を利用する場合などは、開始時期にもよりますが、帰国時期が4年生になることもあります。

その時は、留学中にインターネットを利用して情報収集やエントリーなどをしておかなればいけないので注意しましょう。

就職時期に不安な人は、留学前に大学の就職課などで相談してみてください。

就活のスケジュールについては、ビズノート「就活の流れ(スケジュール)徹底解説!」の記事も参考になると思います。

2. 逆カルチャーショックが就職活動に影響することも!?

先ほど、1年間大学を休学して留学する場合は、秋頃がベストだと言いましたが、就職活動のスケージュール以外にも理由があります。

それは、長期の留学生活を終えて帰国すると、直後に逆カルチャーショックという状態になることも多いからです。

りゅうが君りゅうが君

逆カルチャーショック・・・?

久美子先生久美子先生

初めてこの言葉を聞いた人も多いですよね。

日本人が海外へ行った時に、日本と違うその国の生活や文化に驚いたり、戸惑ったりするとは、普通のカルチャーショック。

逆カルチャーショックは、ホームシックやカルチャーショックを経て、海外の生活に順応して慣れてしまった人が、日本へ帰国した時に日本の生活や文化に違和感やストレスを感じることを言います。

知っての通り日本は島国で、世界から見ても独特の習慣や文化がありますよね。

日本にずっといると、それを普通に感じます。

留学先にもよりますが、海外の生活や文化に慣れた目線から、帰国後に日本を見た時、窮屈に感じたり違和感を持ったりすることは、意外と多いです。

1. 誰でも陥る逆カルチャーショックの原因は?

実際どのくらいの人が留学後に逆カルチャーショックになったのか、その原因は何なのか見てみましょう。

2004年度のJAFSAに対する調査による「日本への帰国後、大変だったこと、辛かったこと、ストレスを感じた経験などがありましたか。あったとしたら、どのようなことでしたか」という質問に対して・・・

帰国後、問題、悩み、困ったことは何もなかった 3人
再適応の問題・困難を多少とも経験した 4人
深刻な再適応の問題やストレスを経験した 3人

(約1年間留学した10人が対象)

半分以上の人が日本の生活に慣れるまでに、何らかのストレスを感じていることが分かります。

逆カルチャーショックのストレスを感じた原因は以下の通りです。

生活環境が悪い 2人
卒論が遅れている 3人
留学先で取得した単位が認定されなかった 2人
就職活動が遅れた 3人
就職活動が大きなプレッシャーだった 3人
大学院への進学で悩んだ 4人
日本社会の窮屈さ(しがらみ、周りの反応を気にする、コネ重視など) 3人
生活ペースが速すぎる 2人
元の友人関係で違和感を感じた、自分だけ浮いてしまったような気がした 4人
全般的な違和感と落ち込み 2人
ゆっくり考える時間がない 2人
留学先へ戻りたいという気持ちの切り替えができない 2人
語学力が落ちていくことへの焦り 2人

(一部を抜粋)

生活面や勉強面、就職や進路のこと、日本の生活や帰国後の人間関係など、様々な理由が逆カルチャーショックの原因になっていますね。

2. 逆カルチャーショックは誰にでもおこる!留学の出発時期は秋頃がベスト

逆カルチャーショックを多少なりとも感じることは致し方ないことです。

自分は大丈夫!と思っていても、逆カルチャーショックに陥る可能性は十分あります。

初めての就職活動自体、ストレスと緊張を感じるものです。

留学後、自分の気持ちが整理がつかず、しかも日本の生活にストレスを感じている状態で、就職活動をすることは思いのほか大変。

なので、3年生に1年間休学して1年間留学する場合、帰国してすぐに就職活動をしないといけない3年生の冬頃の出発より、就職活動まで余裕がある秋頃の出発、秋頃の帰国の方がおすすめです。

帰国後、日本の生活にゆっくり慣れる時間、就職活動へ向け自分をゆっくり見つめ直す時間を作ることで、落ち着いて就職活動に望むことができるでしょう。

また帰国後にTOEICの試験を受けようと思っている人も、余裕がある秋頃の出発・帰国だと、帰国後に就職活動まで受験するチャンスが増えます。

参照)海外留学生の帰国後の逆カルチャー・ショックと自文化再適応に関する調査研究

4. 就職活動の前に自分の留学を振り返ろう!留学前にも自分の留学目的を明確に!

留学体験を就職活動でアピールしたい人は、就職活動を始める前に、自分の留学をしっかりと見つめ直しておく必要があります。

また、これから留学をする人、留学を検討している人は、なぜ自分が留学をしたいのか、留学でどんなことをしたいのか、どんなことを気を付けておいたら良いかをチェックしておきましょう

1. 就職活動前の留学の自己分析リスト

自分の留学体験を就職活動でアピールしたいと思っている人は、以下のことを就職活動の前に明確にしておきましょう。

  • 留学の目的
  • 留学する国を選んだ理由
  • 留学先の学校を選んだ理由
  • 留学での勉強で一番力をいれたところ
  • 留学中に得たスキルや知識は何か
  • 留学前と後で自分の中で最も変わったと思うところ
  • 就職試験を受ける会社への志望動機と留学経験はどのように関係しているか
  • 留学経験、留学で得たスキルや資格を志望先の会社にどのように貢献できるか

2. 就職に活かす留学するためのチェックリスト

これから留学する人、留学したいと思っている人は、留学体験を就職へ活かせるようにするためにも、以下のことを考えて気を付けておいて下さい。

  • 自分の目標にあった渡航先・学校を選ぶこと
  • 将来やってみたいこと、帰国後の目標を明確にしておくこと
  • 将来の目標に対して自分に足りないものは何か明確にしておくこと
  • 勉強以外でどんな体験・経験をしたいか考えておくこと
  • 渡航前にTOEICやTOEFL受けて、留学前の自分の英語力を知っておくこと
  • 帰国後に余裕を持って就職活動できるよう、留学時期を検討しよう
  • 企業にとって留学経験は必須ではなく、プラスアルファーだと知っておくこと
  • 帰国後の逆カルチャーショック、海外かぶれに気をつけよう

留学期間によって目標や留学する学校は変わるでしょう。

出来れば、単なる語学留学だけに終わらせないようにするために、「英語を勉強する」より「英語で何を勉強したいか、何を経験したいか」を踏まえて留学の内容を考えるのがベストです。

例えば、英語の勉強だけでなく、専門知識・専門学科、インターンシップ、ボランティアなど、その他にもプラスアルファーの体験ができないかどうかも検討してみると良いでしょう。

このプラスアルファーの体験を限られた留学期間に行うには、ある程度の英語力を日本にいる間に磨いておくことは必須になります。

海外インターンシップ
  • ICC国際交流委員会
    1989年業界に先立ち海外インターンシップをスタートした歴史あるインターンシップ・プログラム。
  • HIS スタディーツアー(ボランティア・インターンシップ)
    低価格で高品質な旅を提供するHISのインターンシップ。カンボジアのボランティアツアーも人気。
  • スマ留
    無料で海外インターンシップの相談ができる留学エージェント。友達紹介割引やペア割もあるので、留学したい友人も一緒に申し込むとお得に留学できる。
海外ボランティア

まとめ~就職目的の留学はやめよう!留学を就職に活かせるかは、英語力とその他の体験が大切~

留学か就職か迷っている人、留学すると就職に不利なのか心配な人は、まず、自分にとって留学は必要不可欠なのか、留学する目的をはっきりさせましょう。

そのときに、単に英語ができたら就職に有利だから…という目的での留学にならないように。

就職の選考では、英語力のスキルアップだけでなく、その他にどんな留学体験をしたのかもポイントになってくるからです。

有意義な留学にするためには、自分の留学の目的・目標を明確にしておくこと、その為にはどんな留学するかがポイントです。