海外旅行や海外留学の際に、海外の通信会社のSIMカード、海外でも使えるSIMカードを利用することは、通信費用も安く済み便利です。
しかし、自分のスマホなどの端末にあった海外で使うことができるSIMカードを選ばないと、通信が繋がらない、電波が不安定で使いづらいということになるので注意しましょう。
ここでは、海外のSIMカードを購入する前に知っておくべき基礎知識として、海外のSIMカードを選ぶときの注意点、電波がつながらない、繋がりにくい理由を説明します。
海外でSIMカードを利用することを検討している方、迷っている方は、是非参考にしてみて下さい。
1. SIMフリーでない、SIMロック解除してないスマホは海外のSIMを購入しても使えない
海外でも使えるSIMカード、海外の通信会社のSIMカードを利用するときは、購入前に自分のスマートフォンがSIMフリーの端末かどうか確認して下さい。
SIMロックがかかっているスマホに海外SIMを挿入しても、認識してくれないので使うことができません。
自分のスマホが、SIMロックがかかっている場合は、渡航前にSIMロック解除の手続きをしておきましょう。
国内の大手キャリア3社(ドコモ・ソフトバンク・au)のSIMロック解除の手数料は、店頭での手続きなら3000円、ウェブ上での手続きなら無料です。
ウェブ上でのSIMロック解除の手続きは、My docomoやMy SoftBank、My au
のアカウントにログインして簡単にできます。
スマホの一部の機種は、SIMロック解除の機能がついてないものもあるので気を付けてください。
2. 購入したい海外SIMと自分のスマホの通信方式が合ってないと繋がらない
携帯電話の通信方式について、知らない人がほとんどでしょう。
実は携帯電話の通信方式にはいくつか種類があり、通信方式が海外の通信会社のものと合ってないと通信自体ができない、繋がらないということが起こります。
1. モバイル通信の規格を知ろう!世界で使われている2G、3G、4G
通信方式の話をする前に、携帯電話などのモバイル通信の規格について知っておくことが大切です。
モバイル通信の規格は、1G、2G、3G、4G の4つあります。
3G、4G は聞いたことがある人も多いでしょう。
3G、4G の「G」は、「Generation(世代)」の意味で、通信速度などの通信規格を表していています。
参照)NTT東日本 いろいろあるモバイル通信の規格
現在、世界で利用されている通信規格は2G、3G、4G の3つです。
この3つの規格について、もう少し詳しく説明しておきます。
2G | GSM と呼ばれることも。 携帯電話に使われている無線通信方式の1つである GSM(Global System for Mobile Communications)が、2Gの携帯電話において事実上の世界標準。 通信会社によっては 2G 規格は廃止しているところもある。 |
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3G | ドコモの場合は「FOMA」、auの場合は「CDMA1X」、ソフトバンクの場合は「SoftBank3G」と呼ばれているものになる。 |
4G | 4G LTE と呼ばれることも。 LTE は、Long Term Evolution(長期的進化の略)で、3Gから4Gへの橋渡し的な通信規格だった。 3Gの約15倍の速さでデータ受信ができる。3.9Gとも呼ばれていたが、ITU(国際電気通信連合)がLTEなどの通信規格を4Gと呼ぶことを認めたため、各国の通信会社はLTEを採用した通信サービスのことを4Gと呼ぶようになった。 ドコモの場合は「Xi(クロッシィ)」、auの場合は「4G LTE」、ソフトバンクの場合は「4G LTE・4G」と呼ばれているものになる。 |
この3つの通信規格には、それぞれの通信方式があります。
今からその違いを見ていきましょう。
2. 4Gは LTE方式、3Gは W-CDMA方式と cdma2000方式の2つあるので注意しよう
2Gの通信方式は基本的に GSM方式の1つだけなので分かりやすいですが、2Gは通信速度がかなり遅いです。
なので、3Gや4G の電波をひろえるような海外SIMを選ぶことをおすすめします。
国内キャリア3社の4Gの通信方式
まずは、国内の大手キャリア3社の4Gの通信方式を見てみましょう。
ドコモ | FDD-LTE方式「Xi(クロッシィ)」 |
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ソフトバンク | FDD-LTE方式「SoftBank 4G LTE」 AXGP「SoftBank 4G」 |
au | FDD-LTE方式「4G LTE」 WiMax2 「LTE NET」 |
FDD-LTE方式が国内の大手3社でも採用している通信方式です。
一般的にLTEと言われているものは、このFDD-LTE方式のことを指しています。
海外でもこのLTE方式は主流なので、4Gについては国内のスマホの通信方式と合うということです。
国内キャリア3社の3Gの通信方式
次に、3Gの通信方式です。
3Gの通信方式は、W-CDMA方式とcdma2000方式の2つがあるので注意しなければいけません。
もし自分のスマホがW-CDMA方式に対応している端末の場合、cdma2000方式を採用している通信会社の海外SIMを購入すると、3Gの電波が全く繋がらないということが起きてしまいます。
国内の大手キャリア3社の3Gの通信方式をみると、ドコモとソフトバンクはW-CDMA方式を採用していますが、auだけがcdma2000方式を採用しています。
つまり、auのスマホのままでドコモやソフトバンクに乗り換えたり、ドコモ・ソフトバンクのスマホのままでauに乗り換えたりすると、端末によっては3Gの電波が拾えなくなるかもしれないのです。
W-CDMA方式とcdma2000方式について、海外の方式を含めてもう少し詳しく説明すると・・・
- W-CDMA式
- 欧米式の通信方式
(日本・スペイン・シンガポール・韓国・台湾・中国・香港・イギリス・フランス・イタリア・ポルトガル・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ)W-CDMA方式と同列に、HSPA(High Speed Packet Access)と、UMTS(Universal Mobile Telecomuunicaitons System)という通信規格がある。
HSPA は、W-CDMAを拡張した高速パケット通信規格を指し、3.5Gの位置づけにあたるもの。
下りの高速化を HSDPA (High-Speed Downlink Packet Access)、上りの高速化は HSUPA(High-Speed Uplink Packet Access) または EUL(Enhanced UpLink) と呼ばれている。UMTS は、ヨーロッパでの3G 規格のことでW-CDMAの方式とほぼ同じものになる。
- cdma2000式
- 北米式の通信方式
(日本・北米・南米・韓国・中国・香港)
ちなみに、アメリカの3Gの通信方法はcdma2000方式を採用している通信会社が多いです。
アメリカでW-CDMA方式を採用している通信会社は、今のところAT&TとT-Mobileのみ。
このような通信事情は渡航する国によってあるので、海外のSIMを購入する前にお店で確認するか、事前にインターネットなどで調べてみましょう。
4Gだけでなく3Gの電波も繋がるようにしておきたいと思うなら、3Gの通信方式はチェックしておいた方が良さそうだね。
そうですね。
日本は4Gの通信網の整備が進んでいますが、国や地域によってはまだ未整備の所もあるので、4Gだけでなく3Gも繋がるような海外のSIMカードを選ぶことをおすすめします。
3. データ通信は繋がるのに電話が繋がらない!通信会社が使っている電話回線はどれ?
4Gの電波は繋がっているのに、電話が繋がらない・・・
それは、利用している海外simカードの通信会社の電話回線が3G回線・2G回線を使っているからかもしれません。
日本の大手通信会社3社の音声サービスに、「 VoLTE 」(Voice over LTE)と呼ばれているものがあります。
最近のiPhoneを含めた日本のスマホは、このVoLTEに対応している端末です。
VoLTEとは・・・4G回線であるLTEのネットワークを、データ通信だけでなく電話回線としても使える音声サービスのことです。
4G回線を利用した電話音声の特徴として、3G の回線の音声よりクリアになっていて、より早く電話に繋がりやすくなっています。
しかし、海外の通信会社では、データ通信は4GのLTEを採用していても、電話回線には3G(W-CDMA・UTMS/Cdma2000方式)または2G(GMS 方式)の通信を利用しているところも多くあります。
つまり、データ通信だけでなく電話による通話も可能にするには、自分のスマホが海外の通信会社の3Gまたは2Gの通信方式に対応しているかどうかがポイントになる訳です。
3. 購入したい海外SIMと自分のスマホとの周波数帯(バンド)が合ってないと繋がらない
利用する海外の通信会社の通信方式とは合ってるのに、海外SIMを入れても電波が繋がらない、繋がりにくいという場合は・・・
自分のスマホの対応周波数帯と通信会社の周波数帯(バンド)が合っていないことが考えられます。
1. 低周波と高周波の特性を知ろう!低周波は遠くまで、高周波は多くの情報量を
通信会社は、携帯電話の安定した電波通信を行なうために、様々な電波の周波数帯(バンド)を利用しています。
国内の大手キャリア3社が使っている周波数帯(バンド)は以下の通りです。
700MHzから3.5GHzまでの多くの周波数帯を利用していることが分かりますね。
契約している通信会社の周波数帯(バンド)の全てまたは一部のを使っているかどうかは、スマホの機種によって違います。
また、それぞれの周波数帯には特徴があるので、その違いを見てみましょう。
1.5GHz~3.5GHzの高周波 | たくさんの情報を通信することが可能だが、建物などの障害物の影響が受けやすい。 |
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700~900MHzの低周波 | 高周波ほどたくさんの情報は通信できないが、建物などの障害物を回り込んで、遠くまで電波が届きやすい。 |
高周波は「光」、低周波は「音」で考えてみるとより分かりやすいです。
光は真っ直ぐに進みますよね。
光があたっている所は圏内、影は圏外に。逆に、音は光や影に関係なく遠くまで聞こえます。
建物の窓の近くなら低周波、高周波の両方とも届きやすいですが、建物の中心部分や影では高周波は届きにくくなる訳です。
低い周波数帯は、ソフトバンクではプラチナバンドと呼ばれたりと、通信会社にとっては電波が届きやすい大事な周波数帯なのです。
海外のSIMを購入する時も、高周波だけでなく低周波にも対応しているものを選ぶと、より安定した通信サービスを受けられることになります。
2. 周波数帯(バンド)は 3G、4Gそれぞれ2つ以上合っているのがベスト
では、自分のスマホの対応できる周波数帯(バンド)が、購入したい海外のSIMカードの通信会社の周波数帯と1つでも合っていたら良いのでしょうか・・・?
出来れば、海外のSIMカードの通信会社の周波数帯とは、3Gと4Gそれぞれの周波数帯で2つ以上合っているのがベスト。
1つの周波数帯だけでは、電波が不安定になって繋がりにくい、最悪の場合繋がらないということが起こるからです。
通信会社がたくさんの周波数帯を持つ理由は次の2つです。
- たくさんの周波数帯を持つことで通信の混線を防ぐことができる。
- いくつかの周波数帯で通信を補うことで、安定した通信サービスを提供できる。
もちろん、3Gだけで2つ以上の周波数帯が自分のスマホと合っていても、その海外のSIMカードを使うことは可能です。
しかし、より早い通信速度で利用したい場合は、4Gの周波数帯がどれだけ自分のスマホが拾うことができるかがポイントになります。
3. 格安の海外SIMは通信速度が遅い、繋がらないこともあるので注意しよう
最近は日本でも、ドコモ・ソフトバンク・auの大手3社以外に、楽天モバイルやY!mobileなど格安で通信サービスを提供する通信会社が急増しましたね。
この格安でサービスを提供している通信会社は、MVNO(Mobile Virtual Netowork Operator:仮想移動通信業者)と呼ばれています。
なぜMVNOは安く通信サービスを提供できるかというと、ドコモなどの大手3社の通信回線を借りていて、独自の通信ネットワークを作るコストが必要ないからです。
ここで、国内の格安SIMを提供しているMVNOを見てみましょう。
- ドコモ回線を利用している MVNO
- 楽天モバイル、mineo、イオンモバイル、OCNモバイル、LINE モバイル、DMMモバイル、BIGLOBE、So-netモバイルなど
- au の回線を利用している MVNO
- UQ mobile など
- ソフトバンクの回線を利用している MVNO
- Y!mobile など
ドコモ回線を使っているMVNOは沢山ありますね。
MVNOの格安SIMは、通信費用が安いことがとにかく魅力的です。
しかし、通信速度はMVNOによって違いがあるので注意しなければいけません。
格安SIMの通信速度は、そのSIMを提供しているMVNOがどれだけの周波数帯域を大手通信会社から借りているかで変わります。
コスト削減のために少しの周波数帯域しか借りていないMVNOのSIMを購入してしまうと、すぐに通信が混雑してしまい、通信速度も遅くなってしまう訳です。
ちなみに、国内については、Y!mobileはソフトバンクの子会社、UQmobileはauの子会社なので、他のMVNOより通信が安定していると言われています。
このような通信事情は、海外にも言えることです。
海外のMVNOの安い SIMカードを安易に買ってしまって、あまり繋がらない、使えないということが起こるかもしれないので、気を付けておきましょう。
海外でたくさんあるMVNOのSIMカードのどれを選んだら良いのだろう・・・?
確かに自分で選ぶことはなかなか難しいと思います。
多少高くても大手の通信会社のSIMカードを利用するのが安心かもしれませんね。
4. APN接続の設定が出来てないと繋がらない
通信方式、周波数帯もいくつか合っている海外のSIMカードを購入したのに、電波が繋がらないという場合は、APN接続の設定が出来ていない可能性があります。
APN はアクセスポイント名(Access Point Name)のこと。
アクセスポイントは利用しているSIMカードによって変わるので、その都度に設定し直さなければいけません。
海外の通信会社の店舗などでSIMカードを購入する場合なら、店員さんがこの設定までしてくれると思います。
しかし、渡航前に日本で海外SIMを購入する場合などは、自分でこの設定をする必要があるので、アクセスポイントの設定も忘れずにしておきましょう。
5. 最近のiPhoneは多くの通信方式・周波数帯(バンド)に対応、Androidは注意が必要!
どの端末なら海外の周波数帯をひろえるのか・・・気になるところですね。
iPhoneは知っての通り海外でも広く使われているスマホなので、多くの周波数帯や複数の通信方式に対応しているものが多いです。
ただし、国によってiPhoneのモデルは変わるので、モデルごとの仕様を調べる必要があります。
また iPhoneSE より前のシリーズは、対応周波数帯や通信方式が限られていることがあるので注意が必要です。
iPhoneSEより前の端末について言えば、iPhone6、iPhone5も通信方式にW-CDMA方式とcdma2000方式に対応していますが、対応周波数帯(バンド)が少なくなります。
iPhone4より前の日本向けの端末は、W-CDMA方式のみ対応で、対応周波数がかなり少なく注意しなければいけません。
国産のAndroidの場合、ドコモ・ソフトバンクの端末の場合は、W-CDMA方式だけしか対応してないことが多いです。
また、iPhoneに比べて海外に対応している周波数帯や通信方式が少ないので、渡航先によっては全く電波を拾えなかったり、繋がりにくかったりするので気を付けて下さい。
1. iPhone7、Xperia はオーストラリアの通信会社「Optus」のSIMカードでつながる?
例として、オーストラリアの大手通信会社 Optus のSIMカードを使って問題なく通信が利用できるか、iPhone7 とAndroidの Xperia の場合で調べてみます。
まず、オーストラリアの大手通信会社Optusの周波数帯と通信方式を見てみましょう。
3G | UMTS(W-CDMA) | 2100MHz(バンド1) |
---|---|---|
900MHz(バンド8) | ||
4G | LTE | 700MHz(バンド28) |
1800MHz(バンド3) | ||
2100MHz(バンド1) | ||
2300MHz(バンド40) | ||
2600MHz(バンド7) |
※2017年4月に Optus の2G(GSM)のネットワークは終了しました。
UMTSは、ヨーロッパでの3G規格のことでW-CDMAの方式とほぼ同じものなので、W-CDMAに対応している機種なら問題ありません。
iPhone7とOptusの周波数帯を比較
iPhone7(モデル A1779・A1785日本仕様)の対応周波数と通信方式は以下の通りです。
結論から言うと、iPhone7を含むiPhone5以降の端末は、W-CDMA方式とcdma2000方式の両方に対応しています。
※1 CDMA EV-DO Rev. は cdma2000 方式の高速データ通信規格の1つ。auが採用している。
※2 W-CDMA方式と同等の通信規格。ドコモ、ソフトバンクが採用している。
iPhone
iPhone7(モデル A1779・A1785日本仕様)がOptusのどの周波数帯に対応しているかというと・・・
3G | UMTS (W-CDMA) | 2100MHz (バンド1) | ◯ |
---|---|---|---|
900MHz (バンド8) | ◯ | ||
4G | LTE | 700MHz (バンド28) | ◯ |
1800MHz (バンド3) | ◯ | ||
2100MHz (バンド1) | ◯ | ||
2300MHz (バンド40) | ◯ | ||
2600MHz (バンド7) | ◯ |
上記の表から分かるように、iPhone7(モデル A1779・A1785日本仕様)はOptusの全ての周波数帯をひろうことが出来ます。
ドコモ Xperia XZ1 SO-01KとOptusの周波数帯を比較
次にドコモの Xperia XZ1 SO-01K(ソニーモバイルコミュニケーションズ)の周波数帯と通信方式を見てみましょう。
※FD-LTEとは、LTE(FDD-LTE)にあたります。
ドコモの Xperia XZ1 SO-01KがOptusのどの周波数帯に対応しているかというと・・・
3G | UMTS (W-CDMA) | 2100MHz (バンド1) | ◯ |
---|---|---|---|
900MHz (バンド8) | X | ||
4G | LTE | 700MHz (バンド28) | ◯ |
1800MHz (バンド3) | ◯ | ||
2100MHz (バンド1) | ◯ | ||
2300MHz (バンド40) | ◯ | ||
2600MHz (バンド7) | X |
上記の表から分かるように、ドコモのXperia XZ1 SO-01KはOptusの3Gの電波には1つしか対応していないので、3Gの電波は安定して拾えない可能性があります。
4Gについては、2つ以上の電波に対応しているので利用することができそうです。
iPhoneに比べて国内のAndroidを使って海外のSIMカードを利用する時には、対応通信方式や対応周波数帯(バンド)が少ないので気を付けて下さい。
2.周波数(MHz)の数値が違っても、バンド番号が合っていれば対応できる
ドコモのXperia XZ1 SO-01Kの4G LTEのバンド1とバンド3を見て下さい。
対応周波数は2.0GHz(2000MHz)、1.7GHz (1700MHz)と表示してあります。
一方のOptusのバンド1とバンド3の周波数は2100MHz、1800MHz。
周波数が合わないのではないか・・・?と思いますよね。
バンドはある特定の域の周波数の幅を示していています。
バンド1の場合は、上り(送信)1920~1980MHz、下り(受信)は2110~2170MHz。
バンド3の場合は、上り(送信)1710~1785MHz、下り(受信)は1805~1880MHz。
この中間をとってドコモはバンド1を2.0GHz帯、バンド3を1.7GHz帯と呼んでいますが、オーストラリアの通信会社のOptusでは2100MHz帯、1800MHz帯としているだけです。
つまり、バンド番号が合っている周波数帯は対応できるので、バンド番号を気を付けて見ておいて下さい。
逆にバンド番号が違っていても、近い周波数のバンドなら利用できることもあります。
例えば、プラチナバンドと言われている低い周波数帯の1つ、800MHz代バンドは、バンド5、バンド6、バンド20など複数存在します。
これらのバンドは、バンド番号が異なっていてもある部分の周波数で重なっているところあるので、そこの部分で繋がるかもしれないという訳です。
しかし、実際バンド番号が異なっていても通信が繋がるかどうかは、海外で使ってみないと分からないので注意して下さい。
【まとめ】海外SIMを購入したのに繋がらない理由は、通信方式・周波数帯・APN接続設定
海外SIM を購入する前の注意点、使うときの注意点を説明してきたけどどうだったかな?
今もっているスマホに海外SIMを入れ替えるだけで簡単につながるんだと思っていたけど、それだけじゃ繋がらないこともあると分かったよ。
渡航先や通信会社によって通信方式や周波数帯が違うことは覚えておくと良いですね。
あと、APN設定接続のことも頭に入れておくと、電波が繋がらないときに対応できると思います。
まず、自分のスマホの仕様について調べて、利用したい海外SIMの通信に対応しているかチェックすることが大事だね!