転職のチャンスは1回だけ!?失敗しない転職のタイミングとは

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会社を辞めて後悔しない39の質問

あなたは、今働いている会社に不満がありませんか?

  • 給料が低い、または割に合わない
  • やりたい仕事をさせてもらえない
  • 同僚や上司との人間関係がうまくいかない

などの理由から、「もう会社辞めようかな・・・」と思っている人もいるでしょう。

でも、ちょっとまって!考えてみましょう。

今、会社を辞めて、本当に後悔しませんか?
転職のリスクを十分に理解していますか?
今のあなたは、別の会社でも十分に働ける能力を持っていますか?

転職を成功させるためには、タイミングがとっても大切なのです!

そんな転職のベストタイミングを見つける手助けをしてくれるのが、俣野成敏氏の著書、『会社を辞めて後悔しない39の質問』です。

転職のチャンスは1回だけ

「会社が合わなければ次の仕事を見つければいいや。」と思っているあなたに、知っていただきたい調査結果があります。

201607-1%u3000グラフ1(転職回数の平均金額アップ率)

参考:転職サイトDODA

転職支援サービスDODAは、「年収アップ転職の傾向」の分析結果を公開しています。

DODAのサービスを利用して転職した人のうち、転職前の年収が300万円以上の方で、年収アップ額の上位6,000名を「年収アップ成功者」として集計しています。

その調査によると、転職回数が1回の人が、年収アップ率が最も高く、回数を重ねるにつれて年収アップ率が下がる傾向にあるという結果になりました。

この結果を踏まえて、著者はこのように述べています。

つまり、転職という切り札に効果があるのは基本的に1度だけ。
企業はよほどの人材ない限り、中途の人材より生え抜きを起用する傾向にあるのです。

さらに、採用者は転職準備ができているかどうかは、「転職理由を明確に説明できるかどうか」で分かるとし、転職先にも、自分にも「なぜ転職するのか」という質問に明確に答えられるようにならなければならないと述べています。

1度目の転職が大きなカギを握っているのですね。

では、その1度のチャンスをどのように見極めればいいのでしょうか。

会社を辞めても出戻りできる自信があるか?

会社を辞める理由はさまざまですが、会社に対して不満を感じて辞めることが多いですよね。

「こんな会社、二度と関わらないぞ!」と思う人もいるかもしれません。

しかし著者の意見は違います。

辞めてからも応援されたり、前の会社に顔が出せるというのは、とても大切なことです。
「いつでも戻ってきなよ」といわれるかどうか。

サイバーエージェントの藤田氏は、大学生時代に広告代理店で営業のアルバイトをしていました。1日100件の飛び込み営業を2年半続けて、営業のスキルを学びます。

大学卒業後、ベンチャー企業に就職し、1年で会社に5000万円の利益をもたらしました。ところがそのとき、以前アルバイトしていた広告代理店で内紛が起きたことを聞き、起業を決意。

藤田氏を引きとめられないと思ったベンチャー企業の社長は、藤田氏の会社に出資を申し出たというのです。

元の会社から出資を得るというのは、最高の辞め方であると著者は言います。

これは極端な成功例ですが、たとえば「この部署で改善できることをレポートにまとめて提出するように」という指示を受けたときに、業務の忙しさを理由に適当に提出するのではなく、問題点を丁寧に書き、さらにそれに対する改善策まで添えて提出するのです。

つまり、上司の指示に対して、期待以上のものを返すこと。

これにより、指示に対してきっちり答えてくれる社員として認識されます。
このように、上司と信頼関係を築くことも、会社に貢献していると言えます。

「また帰ってきなよ」と言われるような実績があるか。
「一緒に仕事したい」と言われるような人間関係の構築ができているか。

これらは、転職先の会社でも必ず求められることです。

あなたは今の会社で、期待されている以上のことができていますか?
もし、出来ていないのであれば、まだ転職の時期ではありません。

「退社なんてもったいない」と周りに言われる見込みがあるか?

他人からの「もったいない」は今が辞めどきかどうかを知るひとつのバロメーターだといいます。周りがあなたを引きとめるのは、失うものの大きさに対して、得るものの方が少ないと感じるから。

転職後の条件が、正社員から契約社員になったり、給料が今より下がったりすると、今までのキャリアがもったいないと周りが感じるのでしょう。

でもそれは、今の会社での働きと経験が認められているということ。

もしあなたが辞めることを表明したとき、どこからも「辞めるなんてもったいない」という声が聞こえてこなかったら要注意。
「辞めてくれてよかった」と思われている可能性すらあります。

退職を惜しんだり、反対する声が大きければ、次のステージにチャレンジする、つまり転職する時期だと思って良いでしょう。

一番良い会社の辞めどきは、出世を告げられたとき

現在の会社で活躍していた人ほど、抜けた後のダメージが大きい。
今まで会社にお世話になったわけですから、ダメージはできるだけ少なく済ませたいもの。

一般的には「退職1か月前」に会社に告知するのが良いとされていますが、たった1か月では時間が足りません。

そこで、著者は会社を辞める1番いいタイミングは、出世を告げられたときと述べています。

会社が昇進を告げるとき、社告を出す立場の会社としては、たいていすでに対象者の後釜を考えています。
だから、会社に迷惑をかけないという意味では昇進を告げられたときが最もいいタイミングなのです。

なるほど、すでに後釜が決まっているから、会社の混乱が軽減するというわけですね。

さらに、昇進を告げらたということは、自分にそれだけの付加価値がついた証拠。
実力が認められた状態で、転職ができるというわけです。

自分のキャリアを長いスパンで想定しているか

あなたが考えるキャリアとは何ですか?
出世をすることでしょうか?

著者は、キャリアとは「自分の仕事人生」であるとし、出世だけでなく「仕事の寿命」を見なければならないと述べています。

変化の激しい今の時代、業界における仕事のあり方も変化します。
例えばカメラ業界にしてもフイルムからデジタルカメラにとって代わる時代になりましたよね。
それに伴って、業界の消滅や会社の倒産などで慌てて次の仕事を探さなければならない事態が起きるのです。
ですから、ずっと同じ場所で出世を試みることだけがキャリアアップということではありません。

本当のキャリアアップのためには、自分の業界と会社、職種の耐久年数をしっかり把握する必要があるのです。

自分のキャリアを考えるときは、まず自分がいる業界から考え、そこから会社、職種、個人へと順を追って検討することが大切です。

業界研究の結果、「自分の職種は将来性に欠ける」と感じたとしてもご心配なく。「今の会社でどこまで自分を高めることができるか」を考えて働けばいいのです。

会社が必要なのは成果を出せる人間ですから、どんな仕事でも結果を残せばそれがキャリアップにつながります。

この業界研究は、現在働いている会社はもちろん、転職を希望している業界や会社を調べるときにも十分に役立つことです。

今の会社はいつが寿命で、どこまで自分の実績が残せるか。
次の会社は今後どれだけの可能性があって、そこで自分はどんな働きができるのか。

転職のタイミングは「業界の寿命」を見ることも大切なのです。

転職を1回で成功させるには、転職のタイミングを見極めることが大切

ここまで、転職のタイミングについて見てきました。
それでは、大切なポイントをもう一度整理してみましょう。

  • 転職で年収アップを試みるなら、チャンスは基本1回しかないと心得よう
  • 転職するなら、以前働いていた会社に出戻りできるくらいの実績を残そう
  • 周りから「退職なんてもったいない」と言われるかどうか考えてみよう
  • 一番の辞めどきは、出世を言い渡されたときであると心得よう
  • 自分のキャリアを長い目で見て、業界の寿命を把握するようにしよう

前の会社でうまくいかなかったことが、次の会社でもうまくいくことはまずありません。

転職先で成功したいなら、まず今の会社での働き方を見直し、経験を積む時間を自分に与えてみましょう。

そして、転職のベストタイミングを見出し、採用担当者の前で堂々と転職理由を述べることができる自分を目指しましょう!

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