就職活動中の学生の皆さん、
転職を考えている社会人の皆さん、
正社員を目指すフリーター、ニートの皆さん、
こんにちは。
カツオです。
今回のテーマは、「就職できない理由と正しい企業の選び方」。
「就職活動がなぜかうまくいかない」
「再就職先がなかなか見つからない」
と思いませんか?
あなたが就職できない理由は、企業を「やりたいこと」や「好きなこと」で選んでいるからかもしれません。
就職できない人の特徴や原因を知り、自分を見つめ直してみましょう。
今回参考にさせていただいたのは、福澤徹三氏の著書自分に適した仕事がないと思ったら読む本―落ちこぼれの就職・転職術 (幻冬舎新書)です。
- 就職できない人の特徴
- 就職するのに「やる気」は必要ない
- 「やる気」は行動を起こしてから湧いてくるもの
- 仕事の目的は「稼いだお金でしたいこと」で考える
- 就職する前に適性を判断することはできない
- 意欲はあるが、就職できない人の特徴
1. 就職できない人の特徴
就職できない人の種類は大きく2つに分けられます。
- 意欲がなくて、就職しない
- 意欲はあるが、就職できない
これだけを見ると、
「意欲がなければ、就職できなくて当然じゃないか。」
と思うかもしれません。
でも、意欲が出ないのには、理由があります。
そして、意欲がなくても就職はできます。
次の項では、意欲がない人の原因と就職するためのコツをお教えしましょう。
2. 就職するのに「やる気」は必要ない
はじめから意欲がなくて就職しないタイプの人は、学生さんに多いと考えられます。
学生の場合、まだ仕事に対する具体的なイメージができないからイマイチ「やる気」が出ないのでしょう。
周りが就職活動をし始めているから、なんとなく自分も求人情報サイトに登録したりセミナーに参加しているけど、どうもやる気が出ないという人も多いのではないでしょうか。
結局就職できずにそのまま卒業して、アルバイトをしながらやりたい仕事を探す人もいますよね。
ぼくは、そんな学生さんにひとこと言いたい。
「やる気」に執着するな
これは『自分に適した仕事がないと思ったら読む本』に出てくる言葉です。
福澤氏は就職に「やる気」が出ない理由として、生き物は苦痛を避けるのが本能だから、やる気が出ないのは当たり前だと述べています。
確かに、「働く=つらい」というイメージがありますよね。
では、やる気が出ない人はずっと就職できないままなのでしょうか?
答えは「NO」。
仕事に対する「やる気」の考え方を変えれば、就職する気持ちがわいてくるはずです。
では「やる気」の考え方を、次の項で詳しく見てみましょう。
3. 「やる気」は行動を起こしてから湧いてくるもの
まず、気持ちというものは止まっている状態から動かすのはかなりの「エネルギー」が必要です。
「明日からダイエットするぞ!」
と決心しても、結局次の日は何もせずに過ごす、なんてことがよくありますよね。
それと同じで、
「きちんと就職して、その会社で一生懸命働くぞ!」
と無理やり決心しても、その気持ちは長続きしないのです。
「やる気」というものは、行動する前に出すのではなく行動を起こしてからフツフツと湧いてくるものだと考えましょう。
つまり、「やる気」は就職する前に出すのではなく、就職してから湧いてくるものだと考えるのです。
「でも企業側は「やる気」のある人材を欲しがっているんじゃないの?」
と思いましたか?
企業が欲しがっているのは、はっきり言って「やる気」がある人ではありません。
そう見える人が望ましいのであって、最終的に求めているのは「仕事の結果」です。
だから、「やる気」が出なくて就職活動がうまく進まない人は、「やる気」に執着せず、まずは行動に移しましょう。
就職をして、実際に仕事をしてみたら意外と楽しく感じるかもしれないし、どうしても辛ければ次の道を考えてもいい。
新卒で就職できるチャンスは1回だけだから、とくに学生さんには有意義な就職活動をしてほしいものです。
4. 仕事の目的は「稼いだお金でしたいこと」で考える
働く意欲がわかない人の中には、
「働く目的ってお金しか考えられない」
という人もいるでしょう。
もちろん、お金は働くための立派な動機といえます。
でもお金だけでは漠然としすぎて、働くイメージが湧きません。
仕事の目的をもっと明確にするために、仕事は手に入れたい何かを手に入れる手段だと考えてみてはいかがでしょうか?
つまり、ただ単に「お金のため」ではなく、そのお金で何がしたいかを考えるのです。
お金以外のことを考えることで、本当の目的が見えてくるはずです。
ここでいう本当の目的とは、「将来の自分がどうなっていたいか」ということ。
5年先、10年先の自分を想像できないという人は、1年後でもかまいません。
1年後の自分がどうなっていたいかを考えるのです。
考える内容は人さまざまですが、たとえば、
「こんな人と知り合いになりたい」
「こんなとこに住みたい」
といった、日常的なことで良いのです。
稼いだお金でしたいことをリストアップすれば、なりたい自分が見えて、企業選びにも役立つでしょう。
5. 就職する前に適性を判断することはできない
さて、やる気が出ないのと同じく就職できない人を悩ませているのが、「自分に向いている仕事が見つからない」ということ。
ふつう仕事を探すときは
「自分に向いている仕事は何かな?」
と考えて探しますよね。
でも自分に向いてる仕事ってなかなか見つからないのが現実。
中には、「何が向いているのか」をはっきりわかっていない人もいるでしょう。
自分の適性がわからないまま就職活動をしても、仕事に対するイメージが曖昧なため「やる気」が出ないのは当然です。
では、「何が向いているのか」を知るためにはどうすればいいのでしょうか?
残念ながら、就職する前に適性を判断するのはとても難しいです。
企業セミナーや面接でも、向いているかどうかは判断できません。
つまり適性に合っているかどうかは、実際に働いてみないと、わからないということ。
最初は全然合わないと思っていても、働いてみたら意外と適性に合っていたなんてこともよくあります。
「適性がわからない人が企業を選ぶときはどうすれば良いの?」
と思った人は、企業から探すのではなく、職種を選ぶことから始めると進路を決めやすいでしょう。
実際に働かないと適性が判断できないとはいえ、全く興味のない職種で働くのは辛いはず。
まずどんな職種があるのかを知り、興味がある職種から企業を選んでみましょう。
職種を探すときは、タウンページの目次や求人サイトの職種一覧なんかを参考にしてください。
6. 意欲はあるが、就職できない人の特徴
ここまで「意欲がなくて、就職しない」人について見てきました。
ここからは「意欲はあるが、就職できない」人について見てみましょう。
意欲があっても就職できない理由は、大きく分けて3つあります。
- 仕事の楽しさについての考え方が間違っている
- 企業を「やりたいこと」や「好きなこと」で選んでいる
- 就職に対して慎重すぎる
では、次の項からそれぞれについて順番に見てみましょう。
1. 仕事の楽しさについての考え方が間違っている
意欲はあるけど就職できないひとつ目の原因として、仕事の楽しさについての考え方が間違っている可能性があります。
2017年卒マイナビ大学生就職意識調査によると、「あなたの「職業観」に最も近いものはどれですか」という質問に対して、29.9%の学生が「楽しく働きたい」と回答していて、最も多いという結果が出ました。
つまり、楽しく仕事をしたいと思っている人が多いということ。
もちろん楽しく働くのは大切なことです。
でも「仕事の楽しさ」と、「普段の楽しさ」を一緒にしてはいけません。
仕事の楽しさは、何かを達成したときに感じるものであって、仕事そのものに楽しさを感じられることは滅多にないのです。
働くいうのは、自分の働きによって人を楽しませたり楽にさせてあげること。
その対価として給料がもらえると考えましょう。
ただ自分が楽しむのは娯楽と同じ。
たとえば野球の場合、楽しむだけなら娯楽だし、プロの選手になったら勝って観客を楽しませなければならないですよね。
仕事の楽しさについて具体的に知りたければ、実際にその仕事に就いている人の話を聞くのが一番です。
学生さんならOB・OG訪問をしたり、セミナーで質問してみましょう。
再就職を目指す人も転職セミナーや、直接コンタクトを取るなどして仕事の楽しさを直接聞いてみてください。
2. 企業を「やりたいこと」や「好きなこと」で選んでいる
意欲はあるけど就職できない理由の2つ目は、企業を「やりたいこと」や「好きなこと」で選んでいるからからです。
志が高く、やりたいことがはっきりしている人は、やりたいことや好きなことで企業を選んでいると思います。
2017年卒マイナビ大学生就職意識調査によると、「あなたが企業選択をする場合、どのような企業が良いと思いますか」という質問に対して、38.4%が「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」を選んでおり、「安定している会社」28.7%を抑えて最も多いという結果になりました。
志が高すぎて、
「やりたいことができる会社じゃなければ嫌!」
と思う人もいるでしょう。
でもこれが、就職できない原因なのです。
一途にやりたいことができる企業のみを受けたけた結果、すべて落ちてしまい、フリーターをしながら就職先を見つけるという人もいます。
自分がやりたいことができる会社を求めてフリーターになるくらいなら、ひとまず業界に入ってから自分に合った企業を探してみてはいかがでしょうか。
業界にいればコネクションができるかもしれないですし、経験を積むこともできるので、就職しないで企業を探すよりも効率的です。
また、自分の好きなことをするなら、それが実現できるだけの所得と休暇がとれる企業に入って、プライベートな時間にするのも方法のひとつ。
作品を発表したいなら、インターネットで公開したり、フリースペースを借りて個展を開くなど、仕事でなくても自らの才能をアピールする方法はたくさんあります。
「やりたいこと」や「好きなこと」ができる企業だけを見るのではなく、「やりたいこと」や「好きなこと」をやるためにはどう働くべきかを考えましょう。
3. 就職に対して慎重すぎる
意欲はあるのに就職できない理由の3つ目は就職に対して慎重すぎることです。
「就職は人生の一大イベントだから、慎重になるのは当然だ!」
と思う人もいるでしょう。
もちろん、一度入社した会社に長く務めたいから、慎重に選ぼうと思っている人も多いと思います。
ただ、終身雇用制度を謳っている企業も今後どうなるかはわかりません。
どんな大企業でもいつ傾くかはわかりません。
自ら辞表を出すこともあるでしょう。
だからどこへ就職しようと、そこで終わりとは限りません。
ひとつ目の就職場所で、定年まで頑張ろうと思わなくても良いのです。
「転職って、新卒に比べて就職が難しいんじゃない?」
と不安になる人もいるかもしれませんが、今どき転職は珍しくないですし、企業側も経験のある人材を必要としているところはたくさんあります。
だから、どこに就職しても、そこでの知識や技術を伸ばし、次のステップにつなげることが大切だと知っておきましょう。
専門のキャリアコーディネーターが、面談を通して一人ひとりに合った会社や仕事を紹介してくれます。
紹介してくれる企業は100%取材済みという徹底ぶり。
リクルートグループのサービスなので、安心して利用できます。
また、就職Shopのサービスはすべて無料です。
就職で迷っている方は、気軽に相談してみましょう。
就職できない人に読んでほしい『自分に適した仕事がないと思ったら読む本』
さて、ここまで就職できない人の特徴や、原因について見てきました。
- 就職できない人のタイプは、「意欲がなくて、就職しない」と「意欲はあるが、就職できない」の2種類ある。
- 「やる気」は就職する前ではなく、就職したあとに湧いてくるものと考えよう。
- 仕事の目的が「お金」しか考えられなければ、そのお金でなにをしたいかを考えよう。
- 仕事の適性は実際に働いてみないとわからないと心得よう。
- 仕事の楽しさを、仕事そのものに求めてはいけない。
- 「やりたいこと」や「好きなこと」で企業を決めてはいけない。
- どこへ就職しようと、そこで終わりとは限らない。
これらのことを教えてくれた『自分に適した仕事がないと思ったら読む本』には、著者自身の体験談もたくさん書かれています。
就職できなくて悩んでいる人にとって、きっと参考になる1冊でしょう。