営業DMは逆効果!お客様の心をつかむビジネスハガキの書き方

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売り込みゼロの3分ハガキ術

会社の商品やサービスをお客様にアピールするとき、あなたは何を利用しますか?

パソコンやスマートフォンが普及した今、電子メールやSNSを利用して、アピールするという人がほとんどだと思います。

営業する立場から考えたら、電子メールやSNSは簡単に、そして多くの人にアピールできるので、使わない手はないですよね。

では、今度は自分がお客様の立場になって考えてみましょう。
以前、洋服を購入したお店から、新作のお知らせがメールで届いたとします。

セールスのメールを開けますか?
そして、メールの内容をしっかり読みますか?

私は、セールスメールが届いたら 「また広告か。」と思ってしまいます。

気になったら開けてサラっと読むときもあります。
興味がなければ開けもしません。

このように電子メールやSNSでのセールスは、簡単に拡散できる一方で、なんだか味気なく、お客様の目に留まらないこともあるのです。

会社の商品やサービスを、確実にお客様にアピールしたいならもっと別の手段を使う必要があります。

そこで注目したいのは、ハガキを用いて、手書きでアピールするという方法。
「今どきハガキ?しかも手書き??」
と思ってしまったかもしれませんが、実はハガキは、最強のビジネスツールなのです!

『お客の心をつかむ売り込みゼロの3分ハガキ術』(日本経済新聞出版社/むらかみかずこ著)では、本当に使えるハガキ術を詳しく説明してくれています。

それでは、本書に沿ってビジネスに効果的な超簡単ハガキ術を紹介しましょう!

目次

  1. 便利な時代だからこそ、手書きが効果的
  2. 保険業、美容院、コンサルティング業の方こそ利用してほしいハガキ術
  3. 年賀状よりクリスマスカードが効果的!?届いてうれしいタイミングとは?
  4. 売り込み禁止!長文禁止!心をつかむハガキの書き方

1. 便利な時代だからこそ、手書きが効果的

本書には、以下のように書かれています。

知らない人に警戒心が高まる今、手書きのハガキは、相手との信頼関係を築く最強のコミュニケーションツールです。

たとえば、知らない番号から電話がかかってきたとき、「誰だろう?」と不安に思ったり、警戒して電話に出ないなんてことはありませんか?

今の時代、事前に登録さえしていれば、誰からの電話なのか出る前にわかりますよね。
だから、知らない人からの電話というものは余計に警戒してしまうのです。

お金を払って商品を買う場面ではなおさら。
信頼していない人から商品の話を聞こうと思う人は、まずいないはず。

つまりセールスをするなら、まずお客様との信頼関係を築くことが大切なのです。

そこで利用したいのが、ハガキでのコミュニケーション。
ハガキに手書きでメッセージを書くということは、メールや電話に比べると少々手間がかかります。

しかしその手間こそが、相手の心を開くポイント。

たとえば、以前宿泊した旅館から、
「〇〇様、いかがお過ごしですか。またお会いできることを楽しみにしています。」
なんてきれいなお花が描かれたハガキが届いたら、
「わたしのためにわざわざ書いてくれたんだ!」
とうれしい気持ちになりませんか?

メールやSNSが普及した今だからこそ、手書き独特の温かみや、切手や挿絵からうかがえる心遣いが、心に響くのです。

2. 保険業、美容院、コンサルティング業の方こそ利用してほしいハガキ術

ハガキを送る際には必ず名前と住所が必要ですから、お客様から住所が聞き出せる業種であれば、どなたでも活用できます。
たとえば、

  • カウンセリング票をかいてもらう、美容院や整体院、エステティックサロン
  • 長いお付き合いになる生命保険会社
  • 直接自宅に伺ってサービスをする税理士や行政書士といったコンサルティング業
  • インターネットで自作の商品を販売する人

などなど、ハガキ術が活用できる業種は様々ですね。

3. 年賀状よりクリスマスカードが効果的!?届いてうれしいタイミングとは?

本書では、ビジネスシーンで使う手書きのハガキには大きく2種類あるとしています。

一つは、感謝の気持ちを伝えるお礼のハガキ。
もう一つが、定期的にお客様と接触することにより忘れられない人になる季節のハガキ。

「お礼のハガキ」「季節のはがき」の役割とはなんでしょうか?
順番に見てみましょう。

お礼のハガキ

お客様に対して、感謝を伝えたいときに送るのが「お礼のハガキ」です。
お礼のハガキを送ることで、「丁寧な人」「気が利く人」という印象を与えることができます。
あなたの業種の場合、感謝の気もちを伝えるタイミングはいつでしょうか?

ウェブサイト等から資料請求してくれた後
来店してくれた後
商品を購入してくれた後
お客様を紹介してくれた後
など、感謝を伝えるタイミングは様々です。

私が以前ある美容院にはじめて行ったとき、来店の数日後にその美容院から1通のハガキが届きました。
そしてそこには、
「〇〇様、ご来店ありがとうございました。何かありましたらいつでもご連絡ください。」
と手書きのメッセージが書かれていました。

対応の速さに驚いたと同時に、ちょっとした一言にお店の人の気遣いが感じられ、もらったときは単純に嬉しかったです。
気づけば、髪を切るときはその美容院に行くようになっていましたね。

対応の速さは信頼につながります。
お礼のはがきは、できるだけ時間がたたないうちに送るのがベストです。

季節のハガキ

言葉どおり、季節ごとに定期的に送るハガキが「季節のハガキ」です。
「肌寒くなってきましたね。ご自愛くださいね。」
「毎日暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか?」
といった、簡単な季節のあいさつを書いて送ります。

美容院やネイルサロン、カフェや通販の定期購入など、利用頻度が定期的である業種の場合は、月に1度ハガキを送りましょう。
利用頻度がそれほど多くない業種、大型家具店や自動車販売店などは、2、3か月に1度ハガキを送るとよいでしょう。

年賀状ではなく、クリスマスカードが効果的
季節のハガキで代表的なものと言えば、「年賀状」。
実際に年賀状を送っているという人も多いのではないでしょうか。
でもその年賀状、お客様のもとに届いたところで、他の年賀状に埋もれてしまい、あまり目につかなくなっているのが現状です。

そこでオススメするのが、「クリスマスカード」。
クリスマスカードだと、他のハガキに埋もれてしまうこともありません。
クリスマスらしいイラストや写真が印刷されていると、玄関や部屋に飾ることもできるので、大変喜ばれるハガキです。

お客様にもっとアピールしたいと思ったら、年賀状ではなく、クリスマスカードを活用してみてはいかがですか?

誕生日カードは忘れずに!
季節のハガキで忘れてはいけないのが、誕生日カード。
1年に1度の特別な日ですから、誕生日をお祝いしてもらって悪い気持ちにはなりませんよね。
一度商品を購入したお客様なら割引の案内をつけてもいいでしょう。
ただし、一度も購入していないお客様に割引案内をするのは、営業臭がするので要注意。
お客様に営業目的であることを感じさせないように、ただ「おめでとう」のメッセージを書くようにしましょう。

4. 売り込み禁止!長文禁止!心をつかむハガキの書き方

あなたは、文章を書くのは苦手ですか?
「はがきがビジネスに効果的なのはわかったけど、文章書くのは苦手なんだよね・・・。」
と思った人も多いのではないでしょうか。

ハガキを受け取った人は文章なんてほとんど見ていません。

実際にハガキを手にとったとき、どこに目が行くでしょう。
まずどこから送られてきたハガキなのかを確認しますよね。

そして次に裏面を見ます。
たとえば、「私たち、結婚しました」という写真付きのお知らせだったら、二人の幸せそうな写真に目が行き、そのあとメッセージをさっと読んで、また写真を見てという具合にやはり写真に目が行っていってしまいます。

ハガキを受け取ったときの第一印象を決めるのは、9割が見た目です。

この「見た目」の7割はハガキのデザイン、2割は手書き文字から感じる人柄、1割は切手が占めていると著者は言います。
つまり、文章よりもハガキのデザインや文字に気を使うことが大切なんですね。

というわけで、手書きメッセージは、ほんの数行でいいのです。
極端に言えば1行でもOK。
堅苦しい文章も必要ありません。

では、その数行のメッセージを書くときの注意点を見てみましょう。

1. 「売り込み」を感じさせてはいけない
手書きのハガキを送るときは、「感謝の気持ち」や「季節のあいさつ」を伝えることが大切です。
あまり堅い文面にならないよう、知人にハガキを送るような感覚で文章を書いてみてください。
「売り込み」のお知らせは、また別に案内を送るなどしてメリハリをつけましょう。

2. 長文を書いてはいけない
長文のメッセージは、読むのが大変で、受け取った側の負担になってしまいます。
手書きのハガキは、中身よりも「送ること」に意味があるのです。
メッセージはできるだけ短くし、文章よりも挿絵や切手などに気を使うようにしましょう。

3. 文字は美しさよりも読みやすさ
文字を書くのが苦手という人もいますが、大切なのは美しさよりも読みやすさ。
個性ある文字の方が、人間味があって温かさを感じるので、自分のありのままの文字で書きましょう。
読みやすい字を書く自身がない人は、以下の3つのポイントを参考にして書いてみることをオススメします!

  1. 大きく書く・・・小さい文字は読みにくく、自身がないように見えます。
  2. 太字で書く・・・太いペンを用いると、自然と文字が大きくなります。
  3. 青色で書く・・・黒よりもカジュアルで、明るい印象を与えます。

字を書くのが得意だという人は、好きな色や太さで自由に書いてみましょう!
では次に、ハガキの種類別の書き方を見てみましょう。

お礼のハガキの書き方

お礼のハガキで大切なのは、「ありがとう」の気持ちを伝えること。
以下の点に注意しながら書いてみましょう。

  1. 挿絵がある場合は、できるだけかぶらないように気を付ける。
  2. 書きはじめに相手の名前(取引先の相手なら会社名も)を書き、文末に自分の会社名と名前をフルネームで書く。
  3. ありがとうの文字は、できるだけ中央に書き、「ありがとう」の言葉は他の文字より大きめに書く。
  4. 漢字は大きめ、ひらがなは小さめに書くと、バランスよく見える。
  5. 冒頭の書き出し列は、あえて揃えずに書くことで書きなれた印象を与える。

季節のハガキの書き方

季節のハガキは、季節を感じさせる挿絵や写真に気を使いましょう。
裏面全面が絵や写真になっている場合は、表面を利用してメッセージを書きます。

裏面に文字が書けない場合の表面の書き方

  1. 相手の住所と宛先を横書きで、ハガキの中央より上に書く。
  2. ハガキの下の方に、自分の連絡先と会社名、名前を書く。
  3. 中央の空いたスペースにメッセージを書く。

狭いスペースなので、メッセージは長い文章ではなく、季節をあらわす言葉をそっと添える程度の軽いものがベスト。

季節のはがきは文房具屋さんで購入することもできますが、郵便局のサイトや、無料イラストサイトを利用して自分でつくることもできます。
以下のサイトを参考にしてみてください。
フリーイラスト集 – 日本郵便

季節・12ヶ月のイラスト『花鳥風月』

さきちん絵葉書

売り込みゼロで信頼ゲット!手書きのハガキを定期的に送ることが大切

いかがでしたか?
長文を書く必要がないので、文章が苦手な人でも簡単に書けると思います。
手書きのハガキは、文章ではなく、送ることに意味があることを覚えておきましょう!

では、最後にビジネスハガキの大切なポイントをもう一度確認しておきます。

  • お礼のことばや、季節のあいさつ、誕生日など、ハガキを送るタイミングを逃さない。
  • 年賀状よりもクリスマスカードが印象に残りやすい。
  • 「感謝の気持ち」や「季節のあいさつ」を伝えるのが目的なので、営業を感じさせる文を書いてはいけない。
  • 文字は大きく、太く、青色で書き、読み手に読みやすい印象を与える。

『お客の心をつかむ売り込みゼロの3分ハガキ術』には、より詳しい書き方や、例文が写真つきで紹介されています。
ぜひ読んでみてください!

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